大阪市は、2017年度当初予算案を発表した。西成特区構想で、大阪社会医療センターの整備に向けた用地整備、基本設計費を盛り込んだ他、淀川左岸線2期事業費や、うめきた2期区域基盤整備事業費などを計上。また、日本万国博覧会(万博)の誘致、IR立地の関連事業費なども盛り込んだ。
大阪社会医療センターの整備事業には、基本設計費など1億2900万円を計上した。計画では、現あいりん総合センター南側の萩之茶屋小学校跡地に新施設を建設し、移転する。17年度に基本設計と解体整地工事、18年度に実施設計に着手し、19〜20年度の2カ年で工事を実施する。
淀川左岸線2期事業には20億4700万円を計上。2期区間は、大阪市此花区高見1〜北区豊崎6までの全体延長約4・3`。淀川堤防と一体型の本体地下構造4車線、幅員22bとなる。全区間本体は開削トンネルで施工する計画。17年度は用地取得、各種調査を進めるとともに、本体工事に着手する。
うめきた2期区域の整備事業では、ハード関連として、うめきた新駅設置事業費に9億9700万円(繰り越し分含む)、JR東海道線支線地下化事業費に93億6300万円(同)、大阪駅北大深西地区土地区画整理事業費に5億1900万円(同)をそれぞれ計上した。民間開発事業者については、17年度の公募が見込まれる。
万博誘致では、調査経費として4300万円を盛り込んだ。交通アクセスや会場整備の検討を進める。また、IR立地に向けては、新規で2500万円を計上。構想素案の策定などを目指す。
当初予算案総額は3兆8341億円で、前年度当初比3・7%の増となった。内訳は一般会計1兆7627億円(前年度当初比6・8%増)、特別会計2兆0714億円(同1・2%増)。一般会計の投資的経費は1365億円(同4・6%増)となった。
提供:建通新聞社