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西日本建設新聞社
2017/02/17

【熊本】県29年度予算案 過去最大の一般会計8857億円

 熊本県は、21日開会の2月定例県議会に提案する一般会計8856億9700万円の平成29年度当初予算を公表した。震災後初となる蒲島県政3期目の本格当初予算は、引き続き復旧・復興事業を推進するために熊本地震関連1728億円を計上するなど、「復興元年」として県政史上最大の予算規模となった。大型クルーズ船を受け入れるための八代港整備、市町村からの受託による災害公営住宅整備、熊本聾学校内に計画している東部支援学校(仮称)整備などを盛り込んだ。県議会は3月17日まで。
 29年度予算は、「熊本復旧・復興4カ年戦略」(28年12月策定)に掲げる施策を基本とし、被災者の生活再建と被災地の再生を第一に編成した。
 投資的経費は1855億円で、一般会計予算の約2割を占める。熊本地震に係る復旧・復興事業への対応などで、前年度(28年度骨格予算に、6月と9月の肉付け予算を加えた額)と比べ38・4%(515億円)増加した。このうち普通建設費の補助事業は917億円。災害関連や学校整備などで、前年度比10・7%(89億円)増となる。単独事業は、災害公営住宅受託事業などが影響し、前年度比8%(31億円)増の415億円。災害復旧事業費は、熊本地震に係る過年発生河川等補助災害復旧事業などで、前年度より380億円多い406億円と膨らんだ。
 建設事業関係では、コンセッション導入によりターミナルビル再建を目指す阿蘇くまもと空港復興検討推進事業3600万円、食肉衛生検査所機能強化のための基本・実施設計等2100万円、4車線化する県道熊本高森線の測量設計・用地取得費等20億6700万円などが目を引く。
 大切畑ダム(ため池)災害復旧費4億2500万円、治山激甚災害対策特別緊急事業23億3500万円、道路改築費29億6300万円、八代港物流拠点・国際クルーズ拠点機能整備促進23億8800万円、土砂災害等再度災害防止対策21億7000万円、災害公営住宅整備受託事業78億円、特別支援教育環境整備事業12億3400万円―なども予算化した。
 熊本地震関連予算は、28年度に2月補正予算まで含め5323億円が計上されており、29年度当初を合わせると7051億円になる。このうち社会・産業インフラの機能回復には、2042億円(29年度508億円)が充てられる。

提供:西日本建設新聞社
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