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日本工業経済新聞社(群馬)
2017/02/16

【群馬】庁舎等複合施設整備事業、建設費に約45億

沼田市は2017年度予算案に庁舎等複合施設事業へ18年度までの2カ年継続費49億1400万円を設定した。うち建設費には44億9000万円を充てる予定。工事発注は建築、電気設備、機械設備の3分離とし、市内業者による特定JVで入札する方針。4月早々にも入札公告を行い、6月定例市議会で契約承認を求める予定。19年3月までに工事を完了させ、7月の供用開始を目指して事業を進める。
同事業は、大型商業施設グリーンベル21(下之町888)に庁舎機能等を移設するもの。既存施設はS造7階建て、延べ床面積2万8900u。計画では既存の84%にあたる2万4200uまで減築することで、執務空間の快適性向上やランニングコストおよびメンテナンスコストの削減、耐震性・安全性の向上を図る。面積内訳は市庁舎1万800u、市民活動施設9800u、商業・業務施設3800uとしている。
既存の建物は新耐震基準で設計されており、基本的な構造耐力に問題はない。1階に「まちの広場」と呼ばれる災害時の一時避難場所としても利用できるスペースや、非常発電によるバックアップ機能も備え、防災庁舎として災害に強い施設を目指す。
1階の中央にまちの広場を設置し、その周りに、商業テナント3カ所、福祉ショップ、防災トイレ、防災備品庫を備える。2階は歴史資料館と商業テナント1カ所を設置。1階の商業テナントの優先交渉権者は◇長身商店◇小池◇サンモールを特定している。2階のテナントは調整が続いている状況。3階〜5階は市庁舎機能に充てる。6階に子ども広場や市民活動センター、インキュベーションオフィス、7階に介護予防スタジオ、交流サロン、トレーニングスペースを配置する構想。
既存のエスカレーターは撤去する。当初、1階〜7階までのエレベーターを4基とする予定だったが、市民からの要望もあり、1階〜3階までのエレベーターを追加で設置する。
屋上には省エネルギーに配慮し、太陽光発電設備を取り入れる予定。17年度の発注には太陽光パネルの設置は含まず、18年度以降、発注を行うとしている。
実施設計はプランツアソシエイツ(東京都中野区)が担当しており、3月中にまとまる予定。オフィス環境整備の設計はイトーキ(東京都中央区)が担当した。
現在、市ではグリーンベル21の新しい名称を決める投票を行っている。3月上旬までに結果をまとめ、今後の事業名などに反映していくとしている。