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建設経済新聞社
2017/02/16

【京都】29年度一般会計7668億5000万円 宝が池公園体育館本体に着手

 京都市は15日、総額1兆6896億8500万円(前年度比2・4%増)の29年度当初予算案を発表した。
 一般会計は7668億5000万円(同5・4%増)で、普通建設事業費は668億円(同1・3%減)。
 特別会計は中央卸売市場第一市場が52億6700万円(同23・6%増)、中央卸売市場第二市場・と畜場が9億7200万円(同13・0%増)、農業集落排水が5900万円(同20・4%増)、土地区画整理が3億8600万円(同48・5%減)、駐車場事業が8億9200万円(同33・0%減)、土地取得が103億0900万円(同2・3%増)など。
 公営企業会計は水道事業が622億5500万円(同6・2%増)、公共下水道事業が944億0800万円(同3・9%増)、自動車運送事業(市バス)が266億3900万円(同4・7%増)、高速鉄道事業(地下鉄)が798億7600万円(同8・4%増)となっている…公営企業会計は別項参照。
 建設関連の主な事業をみると、行財政局は市立芸術大学移転整備事業に2億3695万円を計上し、崇仁地域への移転に向け新キャンパスの設計業務、地質調査、埋蔵文化財調査等に着手する。
 防災情報システム・防災行政無線整備に1億0400万円を充当。防災情報システムの実施設計、防災行政無線の一斉発信設備等の整備を行う。
 レジリエント・シティ推進事業に2350万円を充て、取り組みの指針となる戦略の策定を行うとともに、同戦略と理念が合致する国土強靭化地域計画の策定にもあわせて取り組む。
 土地開発公社保有地の買戻しで横大路小学校拡張事業残地1億0500万円を計上した。
 総合企画局は国立京都国際会館の多目的ホールにおける「京都らしい設え」の実施に6000万円を計上。28年度の検討結果を踏まえ、京都の伝統産業、伝統工芸等を生かした調度・備品の制作等を行う。
 市有地以外の公有地の活用の検討に600万円を計上した。
 文化市民局は宝が池公園体育館(仮称)整備に4億6700万円を計上。建設予定地に埋設されている雨水管の移設工事を実施するとともに、体育館本体工事に着手する。体育館総工事費は14億5200万円を見込む。
 西京極総合運動公園の計画的改修に1億1860万円を充て、メインスタンド2階等のトイレ改修を行う。
 横大路運動公園の再整備・防災機能強化には2770万円を充当。地質調査等を実施する。
 京都市美術館再整備事業に7億4100万円を計上した。
 小・中学校夜間照明設備改修に350万円を計上。LED照明に切り替えるため29年度は実施設計を行う。
 都市計画局は新築住宅の省エネルギー化推進事業に500万円を計上。省エネ住宅の表示・公表制度を創設する。
 要安全確認計画記載建築物(指定道路沿道)耐震化対策に2750万円を計上。耐震診断に要する費用を助成する。
 都市計画局・建設局関連では、安心・安全な東大路歩行空間創出事業に1000万円を充て、28年度の社会実験を踏まえ、歩行環境改善に向けた取り組みを進める。
 駅等のバリアフリー化の推進に2億0590万円の予算を組み、新規で西大路駅(JR西日本)、継続で西院駅(京福及び阪急)のバリアフリー化を推進する。
 向島中央公園のリフレッシュ事業に3720万円(もみじ等を植栽)、洛西ニュータウンの魅力ある公園整備に4350万円(バスケットブランコや健康遊具を設置)、洛西竹林公園「子どもの楽園(仮称)」整備に130万円(ワークショップを開き、整備素案まとめ)を投じる。
 建設局は宝が池公園森林環境保全再生事業に600万円を計上。京都府の豊かな森を育てる府民税交付金を活用し、荒廃した植生の択伐を行い、伐採樹木をリサイクル化する。また喫緊の課題のシカ害対策を行った上で、市内産の地域固有種樹木などを植栽する。
 いのちを守る橋りょう健全化プログラムに基づく橋りょうの耐震補強・老朽化修繕に26億2660万円を充て、耐震補強14橋(北山大橋、松尾橋など)、老朽化修繕13橋(荒神橋、古門前橋など)を進める。
 緊急輸送道路等に面する斜面の防災対策に2億1130万円を投じる。
 普通河川整備プログラムに基づく普通河川緊急対策事業に3億3300万円を計上。泉川(移設補償)、竹田川(工事)、千代原川(予備設計)を進める。
 排水機場の老朽化修繕には7億0950万円を投入。三栖など12排水機場、1樋門等の修繕を実施する。
 道路維持補修費の充実は全体事業費に15億0917万円を充てる。
 京都高速道路(阪神高速京都線の新十条通)の移管に伴う関連道路の検討等に新規で3000万円、歴史的風土を生かした広沢池保全事業に新規で411万円を計上した。
 教育委員会は、銅陀美術工芸高校移転整備事業に5320万円を計上。芸大とともに崇仁地域に移転するにあたり、29年度は設計に着手する。
 産業観光局は京都伝統産業ふれあい館リニューアル事業に1500万円を新規計上。展示内容の抜本的な見直しを含めた館内のリニューアルを進めるため、基本設計と実施設計を行う。
 市内産木材総合需要拡大事業の充実(木材乾燥施設整備支援)に2000万円の予算を組んだ。
 このほか、農業集落排水処理施設最適整備構想の策定900万円を新規計上した。
 保健福祉局は障害者福祉施設スプリンクラー設備等整備助成に2470万円を計上。18ヵ所の整備助成を行う。老人福祉施設スプリンクラー設備等整備助成は2550万円で25ヵ所の整備を支援する。
 地域リハビリテーション推進センター、こころの健康増進センター及び児童福祉センターの一体化に向けた基本計画の策定に800万円を盛り込んだ。一体化用地は中京区壬生東高田町(京都市衛生環境研究所敷地及び旧こころの健康増進センター跡地)。伏見区で府が29年度から着工する市衛生環境研究所と府保健環境研究所の共同化整備が完了した後に一体化用地での整備に着手する。
 市有建築物(障害者福祉施設)の耐震改修に220万円を計上。対象は左京区吉田近衛町の京都市よしだ学園。29年度に設計、30年度に整備を予定。総事業費は2200万円。
 民間保育所等整備助成は22億8810万円。対象は新築9ヵ所分(うち実施箇所確定5ヵ所)、老朽改築及び定員増4ヵ所分(うち実施箇所確定1ヵ所)、増築3ヵ所分、分園4ヵ所分(うち実施箇所確定1ヵ所)。
 小規模保育整備助成は2億5280万円。新設5ヵ所分。
 民間保育所等耐震改修助成は3億0490万円。助成箇所は民間保育所10ヵ所分。
 介護基盤整備助成は6億2590万円。広域型特別養護老人ホーム整備助成5700万円(新設1ヵ所分)、地域密着型特別養護老人ホーム整備助成3億1040万円(新設2ヵ所分。うち事業者選定済1ヵ所)、小規模多機能型居宅介護拠点整備助成1億2890万円(新設4ヵ所分。うち事業者選定済2ヵ所)、認知症高齢者グループホーム整備助成1億2960万円(新設3ヵ所。うち事業者選定済1ヵ所)。
 深草墓苑における樹木葬事業に1億3050万円を計上。造成工事を実施する。
 市衛環研と府保環研の共同化による整備に1億9200万円を計上した。
 消防局は、北消防署移転整備に5500万円を充て、環境アセスの報告書作成と、実施設計等に着手する。
 勧修寺消防出張所移転整備には9300万円を盛り込み、整備工事に着手するとともに、現庁舎の解体設計を行う。
 予算案等は22日開会の2月市会に提出する。