日本工業経済新聞社(群馬)
2017/02/15
【群馬】扇城・下秋間線を推進、安中市17年度当初予算案を公表
安中市(茂木英子市長)は15日、2017年度当初予算案を発表した。建設関連の主要事業は、子育て支援拠点等整備事業に3億2624万6000円、都市計画道路3・5・7扇城・下秋間線の整備事業へ2億5182万2000円、秋間団地大規模改修事業約2億円を確保した。このほか鉱泉橋拡幅事業に1億2000万円や板鼻スポーツ広場建設事業6857万円なども計上。一般会計は256億9800万円、うち普通建設事業費は前年度比55・9%増の32億3812万8000円となった。
子育て支援拠点等整備は、原市地内の企業移転跡地1万7000uに公園機能を備えた複合施設を建設するもの。17年度は測量・設計委託や用地買収など含めた事業費を確保。業務はプロポーザルでの発注も視野に入れており、市民意見を反映させ、施設内容を詰める。現構想では、雨の日に子どもが遊ぶ場所やジョギングコースなどを整備し、多世代が利用する地域交流の拠点施設を建設する。
都市計画道路3・5・7扇城・下秋間線は、用地購入や物件補償費、工事費などを含めた事業費。県道安中榛名湖線と県道下里見安中線との交差点から西毛広域幹線道路安中工区までを結ぶアクセス道路となるもので、延長520m、幅員13m(両側歩道含む)で整備する。17年度は国からの補助金などが確保できれば、100m区間で農業用水路の改修工事や盛り土工、護岸工などを計画している。
住宅管理事業費には秋間団地(東上秋間1533)の大規模改修工事費約2億円を盛り込んだ。17年度は51B−2棟の大規模改修工事と52C−1の設計を予定している。改修工事は建築・電気・機械の3分離で、例年国からの補助金が内示される5〜6月ごろに発注するとみられる。51B−2棟は1976年に建設されたRC造4階建て、1戸あたりの延べ床面積は約52u。
そのほか、主な事業は次のとおり。
【鉱泉橋拡幅事業】
磯部温泉付近の碓氷川に架かる1952年に建設された6径間PCT桁橋で、橋長66・1m、車道部の幅員4・7m、歩道部の幅員1・8m。16年度末までに2径間分が完了。17年度は継続する4径間分を拡幅する。鉄製のブラケットを橋脚にアンカーでビス止めをして、表面に舗装が施されているアルミの床版を設置。上流側の歩道部の幅員を2mに拡幅する。
【板鼻スポーツ広場建設事業】
用地取得の手続きが完了次第、設計を発注、年度内の工事完成を目指す。敷地面積は4500uで、地区運動会やグランドゴルフなどを行う多目的広場として整備する。トイレ1棟の建設やベンチ・物置などを計画、駐車場はアスファルト舗装で約40台の収容を見込む。
【呼坂橋建設事業】
松井田町高梨子地内の九十九川の日向橋下流に2〜3年計画で整備する。小規模農村整備事業費3643万9000円の一部を充当し、17年度は下部工に着手する。既設の農道と接続させ、2径間RC橋、H鋼橋脚の橋長35mを想定する。16年度は測量設計などをコイデ(前橋市)が手掛けた。
【安中大堰改修事業】
現場は下磯部地内の碓氷川右岸側の新水口橋上流付近の用水路。総延長約400m、うち改修工事の対象は約150m。工事期間は2〜3年の計画で、17年度は工事費3050万円を確保。法面を切り崩して開渠の用水路に改修する。既設の用水路は碓氷川の法面に暗渠で、玉石積みの現場打ちで敷設されており、コンクリートで蓋がしてある。