長岡市は、栃尾地域における公共施設のあり方について、耐震補強、建替えなどを含めた施設の再編を検討している。栃尾体育館の耐震診断結果の公表により、計画検討が加速化する見通しだ。
再編計画の対象は、西谷川沿いに並ぶ栃尾支所(金町地内)、栃尾市民会館(中央公園地内)、栃尾文化センター(同)、栃尾体育館(同)、旧丹佐工場跡地(同)。
このほど、国の規定に基づき、1981年5月末以前に建築された『要緊急安全確認大規模建築物』の耐震診断結果を公表し、栃尾体育館(81年竣工、RC造一部SRC造アリーナ屋根S造寄棟立体トラス〈ダイヤモンドトラス〉地上3階建て延べ7628・11平方メートル)は、震度6強から7の地震に対して危険性が高いと判断された。
栃尾支所庁舎(66年竣工、94年増築、SRC造4階建て延べ5659・66平方メートル)についても、老朽化が顕著となっており、森民夫前市長は旧丹佐工場跡地(敷地面積7016平方メートル)の活用も視野に入れた「ミニ・アオーレ」を整備する構想を示し、磯田達伸市長も「建替または複合施設化へ住民と考えていく」と意欲を語っている。
また、栃尾体育館と隣接する栃尾文化センター(83年竣工、RC造3階建て延べ2843・81平方メートル)は新耐震基準であり耐震性能に問題はなく、栃尾市民会館(74年竣工、RC造3階建て延べ3089・70平方メートル)については再編計画を考慮し耐震診断を実施していない。
栃尾支所の担当者は「中越地震で体育館は外壁のひび割れがあったが躯体に問題はなかったので、診断結果には正直驚いている。庁舎や市民会館は以前より耐震補強や建替などの話があったので、検討が進むのは間違いない」としている。