大阪市福祉局は、あいりん総合センター内の医療施設「大阪社会医療センター」の移転改築計画で、2017年度に基本設計と既存建物の解体工事に着手する方針だ。同局は17年度当初予算で基本設計費として約1億3000万円を要求している。
計画では、あいりん総合センター南側の萩之茶屋小学校跡地に新施設を建設し、移転する。今後、地域住民の意見を取り入れながら、施設の機能や規模について詳細を詰めていく考えだ。
同小学校跡地には、先行して萩之茶屋第1住宅を建設する。このため体育館はすでに解体が完了している。医療センターは、残りの校舎棟などの解体跡地に建設する方針。
スケジュールでは、17年度に基本設計と解体整地工事、18年度に実施設計に着手し、19〜20年度の2カ年で工事を実施する。
医療センターは、あいりん総合センター内の5〜8階部分の延べ床面積3922平方bを使用している。診療科目は、内科、外科、整形外科、皮膚科、精神科、泌尿器科で、病床数は80床。無料定額診療事業の他、医療・福祉に関する相談や支援、社会医学的調査研究に取り組んでいる。
あいりん総合センターは、施設全体の老朽化が進んでおり、Is値は0・20〜0・21と耐震性にも課題を抱えている。
提供:建通新聞社