3月1日から適用する公共工事設計労務単価が10日、明らかになった。国土交通省と農林水産省が昨年10月に行った労務費調査に基づき決定したもので、全国48職種の平均値は1万8078円、前回2016年2月の改定時と比較して単純平均で3・4%増となった。12年度以降、6年連続前年度比で伸びており、ピーク時の1997年度と比べて94・5%の水準まで戻った。前年度比で全職種平均の単価が下がった都道府県はなかったが、地方部と比べて首都圏や近畿圏の単価の伸び率が低い傾向が続いている。
職種別では、前年度比で交通誘導警備員Aが3・8%増、交通誘導警備員Bが3・6%増、左官が3・4%増、大工、とび工、型わく工、鉄筋工が各3・3%増と高い伸び率を示した。
会見で石井啓一国土交通大臣は「改定により公共事業の円滑な執行に万全を期し、施工時期の平準化を加速するとともに、現場に従事する技能労働者の賃金水準の上昇という好循環につながるよう、あらためて建設業団体に対し適切な賃金水準の確保を要請する」と話した。
なお、17年3月から適用する公共工事設計労務単価(千葉県)は次の通り。
〔所定労働時間内8時間当たりの単価。現場管理費、一般管理費等の諸経費は含まない〕
▽特殊作業員2万2100円▽普通作業員1万8600円▽軽作業員1万3500円▽造園工2万100円▽法面工2万4400円▽とび工2万6200円▽石工2万5900円▽ブロック工2万3900円▽電工2万1700円▽鉄筋工2万6600円▽鉄骨工2万3700円▽塗装工2万5500円▽溶接工2万7000円▽運転手(特殊)2万2000円▽運転手(一般)1万9600円▽潜かん工2万8500円▽潜かん世話役3万3700円▽さく岩工2万7000円▽トンネル特殊工2万6800円▽トンネル作業員2万3100円▽トンネル世話役3万400円▽橋りょう特殊工2万8700円▽橋りょう塗装工2万9600円▽橋りょう世話役3万2200円▽土木一般世話役2万2700円▽高級船員2万7600円▽普通船員2万1800円▽潜水士3万7700円▽潜水連絡員2万6800円▽潜水送気員2万6800円▽山林砂防工2万5500円▽軌道工4万5000円▽型わく工2万3800円▽大工2万4300円▽左官2万5900円▽配管工2万700円▽はつり工2万3800円▽防水工2万7500円▽板金工2万6400円▽サッシ工2万4200円▽内装工2万6000円▽ガラス工2万3600円▽建具工―▽ダクト工2万400円▽保温工2万1000円▽設備機械工2万1300円▽交通誘導警備員A1万3400円▽交通誘導警備員B1万1600円