日本工業経済新聞社(埼玉)
2017/02/14
【埼玉】埼電協が足場組み立て等作業主任者技能講習
埼玉県電業協会(岡村一巳会長)は9日、10日の2日間、足場の組み立て等作業主任者技能講習を建産連研修センターで実施した。講師は厚生労働省安全衛生トレーナーで、ケイ・教育企画サポート事務所代表の小泉一夫氏。作業主任者が知らなければいけない統計をもとに注意を促し、講じるべき対策を指導。安全管理と作業者教育の重要性を学んだ。
足場組み立て・解体の災害発生状況は、墜落転落災害が74・4%、運搬・揚重災害12・8%。足場の種類別死亡災害は枠組み足場31・1%、釣り足場19・5%、単管足場11・0%。最新の統計では土木・建築が減少する一方で、電気・設備が増加傾向にある。
小泉氏は「2015年の建設業における死亡事故は過去最少となりましたが、オリンピックなどを控え、繁忙期には増える傾向があるため気を許してはいけません。最近は強風などゲリラ的な天候変動による倒壊災害も発生しています。作業員の直接的な事故だけでなく、第三者を巻き込まないためにも万全の対策が必要です」とあいさつ。
1日目は作業方法に関する知識として、まず災害発生状況を確認するとともに、災害事例から教訓を得た。また作業主任者の役割、足場の種類、作業計画と安全対策、各種足場の組み立て・解体などについて指導を受けた。
2日目は工事用設備・機械・器具・作業環境などに関する知識として、服装・保護具、使用工具、重機などの取り扱い、玉掛けおよび合図などを習い、作業者に対する教育・指導として、具体的な手順書の作り方などを学んだ。