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建通新聞社(東京)
2017/02/14

【東京】都 卸売市場整備計画を策定

 東京都は2017〜20年度を期間とする「都卸売市場整備計画(第10次)」を策定した。市場を取り巻く環境の変化を踏まえつつ、それぞれの市場に求められる機能を確保するため、築地や食肉、大田など11カ所の中央卸売市場で実施する冷蔵・冷凍設備の更新やLED照明の設置といった事業内容を盛り込んだ。築地については、豊洲市場への移転延期に伴って現在の機能を維持できるよう、緊急度に応じた補修工事などを実施する。
 新たな整備計画に基づき、卸売市場として最低限求められる機能の確保や、老朽化した設備の維持・更新、省エネ・地球温暖化対策などに関する施設整備を都が主体となって計画的に実施する。一方、時代に要請に応えるための戦略的な機能強化に伴う施設整備については、都と市場関係者が役割分担して進める。
 豊洲市場(江東区豊洲6丁目)については、土壌汚染対策に関する専門家会議と市場問題プロジェクトチームでの安全性に関する検証結果を踏まえ、環境アセスメント審議の結論が得られた段階で移転の可否を判断する。
 これに伴い築地市場(中央区築地5丁目)では、中核的な拠点市場としての機能を維持できるよう、老朽化施設の調査を行い、緊急度に応じて補修工事などの対策を順次講じる。
 食肉市場(港区港南2丁目)については、施設・設備の老朽化対策とともに、衛生管理の国際標準であるHACCPの導入に向けた施設整備を17年度から進めていく。併せて18〜20年度でLED照明を設置する。
 大田市場(大田区東海3丁目)では、首都圏の生鮮食料品などの流通を支え、取扱数量の増加に対応するため、第3荷さばき場建て替えなどの施設整備を継続し、17〜19年度に冷蔵・冷凍設備の更新工事を実施。市場内用地の有効活用も検討する。
 豊島市場(豊島区巣鴨5丁目)では、18〜20年度にLED照明設備の設置工事を進めるとともに、区部北西部の商圏を踏まえて周辺市場との連携強化や機能集約を視野に入れた検討を行う。
 淀橋市場(新宿区北新宿4丁目)は、LED照明設備の設置工事を継続しつつ、20年度に冷蔵・冷凍設備の更新工事に着手する。併せて、狭い市場の効率的な活用とニーズに配慮した施設整備の内容を検討していく。
 足立市場(足立区千住橋戸町)については、市場機能の維持・向上に向けて20年度に冷蔵・冷凍設備を更新し、LED照明を設置する。市場を取り巻く環境の変化を踏まえ、経営戦略の抜本的な見直しも行い、それに必要な施設整備を検討する。
 板橋市場(板橋区高島平6丁目)では17年度に冷蔵・冷凍設備の更新工事を実施。併せて、周辺市場との連携強化と機能集約を視野に入れた青果部の今後の市場の在り方と必要な施設整備の内容を検討する。
 世田谷市場(世田谷区大蔵1丁目)は、青果部、花き部ともに17〜20年度で冷蔵・冷凍設備の更新とLED照明設置工事を進める。
 北足立市場(足立区入谷6丁目)では19〜20年度に冷蔵・冷凍設備の更新工事を実施する。
 多摩ニュータウン市場(多摩市永山7丁目)は、多摩地域の生鮮食料品流通を支えていくため、17年度に冷蔵・冷凍設備を更新するとともに、17〜18年度で卸売場屋根を改修する。
 葛西市場(江戸川区臨海町3丁目)については、青果部の市場機能の維持・向上と花き部の物流効率改善に向け、LED照明設備の設置工事を継続する他、垂直搬送機設備の改修を17〜18年度、冷蔵・冷凍設備の更新を17〜20年度に実施する。

提供:建通新聞社