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建設経済新聞社
2017/02/13

【京都】道路のり面維持保全計画 第1期は60ヵ所に約23億円

 京都市は10日、道路のり面維持保全計画(第1期)案をまとめ公表した。
 市内の道路のり(法)面点検対象は2156ヵ所あり、昭和46年度から災害危険箇所の点検を随時行ってきた。平成8、9年度の道路防災総点検では、必要な箇所について道路のり面の地形や地質、危険度の評価などを記載した防災カルテを作成。総点検で対策が必要な箇所を要対策箇所に位置付け、順次防災対策を行ってきた。また平成24・25年度には再点検を実施した。
 要対策箇所は市内に560ヵ所あり、そのうち対策が完了しているのは158ヵ所で対策率は28%(平成29年3月末現在)にとどまり、未対策箇所が402ヵ所残る。
 未対策箇所の402ヵ所については、優先度が高い順に、優先区間T、U、Vに分類。緊急輸送道路を「優先区間T」、山間部の集落から避難所までに要対策箇所が存在する区間、路線バス区間かつ交通量が4000台以上/日の区間を「優先区間U」、路線バス区間、交通量が4000台/日以上の区間、原子力災害避難計画上の避難経路指定区間のいずれかに該当する区間を「優先区間V」に分類した。
 また被災時の道路通行機能への影響度を示した被災ランクを設定。交通が遮断され復旧に時間を要する「被災ランク1」、交通が短時間遮断される(過去のカルテ記録から変位の有無で更に区分)「被災ランク2」、道路に対しては被災なし、又は早急に復旧が可能(雨量規制区間を優先)「被災ランク3」とし、この被災ランクに基づき、影響度の高いものから優先的に箇所を選定した。
 第1期の対策実施路線は合計60ヵ所。内訳は、優先区間Tが一般国道162号の23ヵ所、一般国道367号の1ヵ所、一般市道渋谷蹴上線の2ヵ所、優先区間Uが一般国道477号の3ヵ所、主要府道京都広河原美山線の5ヵ所、主要府道下鴨大津線の7ヵ所、主要府道下鴨静原大原線の2ヵ所、主要府道京都京北線の1ヵ所、一般府道上黒田貴船線の1ヵ所、一般府道柚原向日線の4ヵ所、一般府道宮ノ辻神吉線の5ヵ所、一般市道小野1号線の1ヵ所、一般市道久多2号線の1ヵ所、優先区間Vが一般国道477号の2ヵ所、主要府道京都日吉美山線の1ヵ所、一般府道久多広河原線の1ヵ所。
 今後5ヵ年(平成29〜33年度)の年次計画では概算事業費23億円を見込む。
 平成29年度は4億8000万円で7ヵ所、30年度は3億2000万円で5ヵ所、31年度は5億円で8ヵ所、32年度は5億円で16ヵ所、33年度は5億円で24ヵ所の対策完了を目指す。
 第1期計画の完了で対策率を28%から39%まで引き上げる。
 第1期計画最終年度の33年度に、第2期計画を策定し、対策を実施していく。第1期、第2期の完了で緊急輸送道路や集落から避難所間(被災ランク2まで)の対策が完了する予定。