香南市は、現本庁舎の北側に建設する新庁舎の基本設計案を取りまとめた。規模は鉄骨造7階建て(塔屋1階)延べ7830平方b。免震構造で地中部は鉄筋コンクリート造。付属棟が耐震構造の鉄骨造で基礎構造は直接基礎。今後3月から実施設計に移り、新庁舎の建築工事は2018年1月ごろ一般競争を公告する予定、3月議会での承認を目指す。
平面計画によれば、待合や市民利用エリア、執務空間は十分な採光が確保できるよう、明るい南側に設定し、会議室や書庫、倉庫は北側に配置。各階の両サイドに階段、エレベーター、トイレなどの共用部分を配置することで階の中央部分にまとまった執務空間を確保する。1階には窓口機能を有する各課やエントランスロビー、キッズコーナーなど、2階には福祉事務所、健康対策課の他、情報コーナー、市民活動支援スペースを設ける。3階には市長・副市長室や災害対策関連諸室をまとめて配置、災害規模に合わせ柔軟に対応できるよう災害対策本部室は防災対策課と隣接させる。4階には住宅管財課、環境対策課、商工水産課、人権課、監査委員事務局、5階には建設課、上下水道課、農林課、農業委員会、6階には教育委員会所管の各課を配置する。7階には議場や議会諸室、議会事務局、機械室を配置する計画。
環境に優しい庁舎づくりを行うため、太陽光発電システム、自然換気や通風、自然採光といった自然エネルギーを積極的に取り入れ、さまざまな省エネルギー手法を採用する。また周辺環境にも配慮するため、外構にはできる限りの緑化を施し、一部の駐車場には緑化ブロックや遮熱性舗装を検討する。
防災計画では、基礎免震構造を採用。浸水対策として1階床の高さは烏川のHWLより高いレベルに設定し、想定外の浸水に備え建物出入り口に防潮堤の設置を検討する。また電気設備機器や発電機などの基幹設備は屋上に設置する。
17年度は、7月から南別館の解体工事と跡地の駐車場整備に着手、11月に保健センターの解体工事に取り掛かり、年度内に植栽撤去を行う。新庁舎は19年度中の完成を予定しており、20年1月の引っ越しと供用開始を目指す。その後、旧庁舎の解体と周辺外構工事を行い20年度中に完了させる意向。赤岡、吉川、香我美、夜須の各支所は現在の機能をそのまま残し、事業課だけ新庁舎へ移設する。
所在地は野市町西野2706、基本設計は山下設計(大阪市)とみやび設計(高知市)の設計共同体が担当、引き続き実施設計に移り、詳細を煮詰める。
提供:建通新聞社