日本工業経済新聞社(茨城)
2017/02/07
【茨城】高萩市が道の駅設置へ立地候補地を検討
高萩市は計画を進めている道の駅整備について、4カ所を立地候補地として検討を行うこととした。基本構想は潟~カミ(水戸市)が策定を進めており、年度内に完成する見通しだ。
市は1月25日に第2回道の駅整備検討委員会を開催。道の駅整備の目的とコンセプトおよび立地候補地について話し合った。整備目的として「交流人口拡大」「市民の生活利便性の向上」「市の産業振興」を掲げる。候補地については土地の現況や防災面などの条件を比較し検討することとした。
検討を行う4カ所の立地候補地のうち、@は南側に改良済みの完成した高萩インター線、西側に概成済みの高萩塙線が位置している。土地利用の現況は周辺も含め水田として利用されており、盛土などが必要。また、一部の地区が農振農用地に指定されており、農振除外および農地転用の許可が必要となる。
Aは東側に改良済みの完成した高萩塙線が位置し、周囲には商業施設と住宅が立地している。土地の現況は水田と山林・原野など。道路から下がった位置であることから盛土などが必要となる。
Bは都市計画決定された運動場に指定されており、西側に国道6号が位置している。用地取得費が不要で市の負担割合が比較的小さい。課題としては、水位5・9〜8・7mの津波が発生した場合に2m以上5m未満の浸水が想定されるため、津波対策が必要となる。
Cは国道6号が西側に位置し、石滝海岸保全区域および花園花貫県立自然公園に隣接している。現在は資材置き場として使用されており、盛土などが必要。課題は災害発生時の状況で、東日本大震災当時に付近が家屋損壊や床上浸水、床下浸水の被害に見舞われている。また、水位5・9〜8・6mの津波が発生した場合、0・3m以上10m未満の浸水が想定されるため津波対策が必要。
道の駅の機能として導入を検討しているのは利用しやすい駐車場や24時間利用可能なトイレ、気軽に利用できる休憩スペース、災害時の避難施設や非常時の備蓄庫などを有する防災拠点機能、幅広い市民が活動できる多目的広場など。
今後予定するスケジュールでは今月中に第3回検討委員会を開催。基本構想案の策定やパブリックコメントにより意見を募り、3月に基本構想を確定させる。