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日本工業経済新聞社(群馬)
2017/02/09

【群馬】県県土整備部が上信自動車道建設事務所

県県土整備部は、2017年度に上信自動車道建設事務所を新設する。県中之条土木事務所が所管している区間の用地買収や工事発注を新事務所に移管、整備を強力に推進する。事務所は、八ッ場ダム水源地域対策事務所内に構える。10数人規模の組織となり、工事関係と用地関係の担当を配置する。予算規模は、通常の土木事務所と同規模の年30〜50億円を確保したい考え。渋川土木事務所でも、現在の上信自動車道係から新たに係を増やし整備を進める。
上信自動車道は、中之条土木事務所と渋川土木事務所が所管して事業を推進している。中之条土木事務所が担当しているのは、東側から◇国道353号祖母島箱島バイパスの一部(1・5q)◇国道353号吾妻東バイパス2期(6・7q)◇国道145号吾妻東バイパス(6・4q)◇国道145号吾妻西バイパス(7q)−の4区間。17年度は、祖母島箱島バイパスと吾妻西バイパスで工事が最盛期を迎えるほか、吾妻東バイパスの用地買収に着手、吾妻東バイパス2期は地元へ予備設計の内容説明などを予定している。
新事務所は業務量の増加に対応し、着実に事業を進めるため設置する。また県は、八ッ場ダムが完成する19年度に合わせていくつかの区間で開通を計画しており、その整備体制を強化したい考え。中之条土木管内では、吾妻西バイパスのうち東側4・7qと祖母島箱島バイパスの西側1・5q。渋川土木事務所では、祖母島箱島バイパスの東側2・5q、川島バイパスの2・2q、金井バイパスの1qが対象。
上信自動車道は、県が提唱する7つの交通軸構想のうち、吾妻軸にあたる路線。高速道路の空白地帯となっている吾妻地域にとって地域間交流の拡大や観光地へのアクセス性の向上、災害時の代替性確保など、さまざまな整備効果が期待されている。
上信自動車道のうち、八ッ場バイパスの終点から西に向かい、現道活用区間の長野原バイパスを経て、長野県東御市に至る約40q区間は、長野原バイパスを除いてルートが確定していない調査区間となっている。
このうち、長野原バイパスから分岐して鬼押ハイウェーまでの約6q区間を(仮称)長野原嬬恋バイパス。さらに西へ、嬬恋村田代にある田代湖付近までの約11q区間を(仮称)嬬恋バイパスと位置付けている。嬬恋バイパスから東御市までの20qは、長野県との県境部となる。
長野原嬬恋バイパスと嬬恋バイパスは、事業費などを試算する概略設計を日本工営(東京都千代田区)が進めており、6月中ごろまでにまとめる。その後、内部で調整を行い地元に説明、さらに詳細なルートを詰める作業に移る。