日本工業経済新聞社(群馬)
2017/02/09
【群馬】庁舎移転事業が着工へ
沼田市(横山公一市長)は8日、2017年度当初予算案を発表した。建設関連の主要事業はグリーベル21へ庁舎機能を移転する庁舎等複合施設整備事業で商業棟改修費などに19億6891万4000円を計上。沼田公園から野球場やテニス場を移転する(仮称)利南運動広場整備事業の造成工事費に2967万9000円を確保。設計業務では沼田公園内の旧土岐邸洋館の移築計画設計費に1704万3000円など盛り込んだ。普通建設事業費は前年度比の113・4%増となる41億6815万円となり、一般会計総額は235億5402万8000円とした。
会見で横山市長は「17年度は沼田市第6次総合計画の初年度にあたる。目玉の庁舎移転事業をはじめ、住む人にとって、また訪れる人にとっても、居心地のよいまちづくりを積極的に推進していく」と話した。
大型商業施設グリーンベル21(下之町888)へ庁舎機能を移設する庁舎等複合施設整備事業は、総事業費約45億のうち17年度に19億6891万円を計上し、改修工事に着手する。基本設計をプランツアソシエイツ(東京都中野区)が作成し、オフィス環境整備の設計をイトーキ(東京都中央区)が手掛けた。商業施設棟は(S造7階建て、延べ床面積2万8900u)。2カ年で工事を進める。19年度までの供用開始を目指す。
沼田公園(西倉内町594)の野球場などを沼須町の(仮称)利南運動広場へ移転する事業では、造成工事に取り掛かり、18年度に整備工事を行う。16年度は実施設計業務を三井共同建設コンサルタント(東京都新宿区)に委託している。
3・3・1環状線(栄町工区)事業に1億747万2000円を計上し、整備を進める。16年度に同線と県道沼田大間々線の交差点部分の修正設計を高崎測量(高崎市)に委託。幅員22mの計4車線に、右折車線1車線を整備する計画。両側に歩道の整備も予定されている。市道万部鍛冶屋2号線ほか道路改良事業に2862万円を計上。17年度は工事に着手する。16年度に設計業務を技研コンサル(前橋市)に委託。幅員狭小路線の改良を行い、通行の安全性・利便性を高める。
新規事業として市道国立病院下原線交差点改良事業に850万円を盛り込んだ。同交差点の改良工事を行い、渋滞の緩和を図る。17年度は詳細設計を委託する。
沼田公園内旧土岐邸洋館は、18年度中に国道120号沿いの生方記念文庫(上之町199)の東側に移築を予定。17年度は設計を作成する。歴史的な角度からの調査も行うとしている。また、旧沼田教会紀念会堂(西倉内634)の保存整備事業に1652万4000円を確保。大規模な改修の時期に差し掛かっていることから17年度に設計をまとめる。他の文化財建物と併せた利活用を推進する。
このほかに、市営住宅長寿命化改善事業に1億3521万7000円を計上。老朽化した谷地端団地(高橋場町2109−1)の解体費や、谷地端第2団地(高橋場町2114−1)と老神団地(利根町老神641)の外部改修費を盛り込んだ。設計は谷地端団地と谷地端第2団地は勝山工務所(前橋市)、老神団地を丸進建築設計事務所(前橋市)が手掛けた。
都市公園施設の長寿命化計画に基づく都市公園整備事業に5642万円、間伐などを行う森林整備事業に2075万3000円などを計上した。