建通新聞社(神奈川)
2017/02/08
【神奈川】「神奈川県i―Construction推進連絡会」が発足〜受発注者間で情報共有
神奈川県内の公共発注機関と神奈川県建設業協会による「神奈川県i―Construction推進連絡会」(会長・国土交通省関東地方整備局横浜国道事務所長)が7日に発足した。受発注者間の情報交換などを目的として、都県建設業協会と連携して地域ごとに設置するもので、関東地整管内での発足第1号となる。淡中泰雄会長(国土交通省横浜国道事務所長)は、「有能な現場の技能労働者の多くが、今後10年間で高齢化によって離職する。併せて、若年入職者の減少など、担い手不足が大きな課題だ」とした上で、「現場の生産性向上や省力化など、i―Constructionはさまざまな可能性を秘めている。職場環境の変化が、建設業の発展につながる」とあいさつし、各施策の推進に理解と協力を求めた。
関東地整では、ICT活用施工をさらに普及させるため、都県建設業協会と連携した地域ごとの連絡会を、2016年度内に設置することとしている。神奈川県の連絡会はその第1号となる。
構成メンバーは、幹事事務所の横浜国道事務所をはじめ、川崎国道、京浜河川、相模川水系広域ダム管理の各事務所のほか、神奈川県、横浜市、川崎市、相模原市の各公共発注機関と神奈川県建設業協会。
初会合では、国・自治体の担当者がi―Constructionの取り組み状況や方針などについて情報を提供。今後、県内の普及に向けて課題を共有し、対応していくことなどを確認した。
横浜国道事務所では16年度に3件のICT土工活用工事を発注済み。県・政令市ではまだ適用工事はないものの、それぞれ担当課・室内にICT担当者を設置するなど、取り組み体制を整えている現状を報告した。
神建協側からは、「ICT活用工事は、通常の工事と比べ必要経費はどのくらい増えるのか」などの質問が出た。事務所担当者は、「施工条件や内容、環境などによって異なるが、これまでの報告では数パーセントか1割程度(増える)と聞いている。費用は発注者側が負担する」などと回答した。また、「自治体レベルではICTに対応するような大規模現場は少ない。参考になる現場を連絡会のメンバーで視察できないか」などの意見が出た。
引き続き、必要事項について連絡会内で情報共有していく方針。
提供:建通新聞社