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日本工業経済新聞社(群馬)
2017/02/07

【群馬】県が当初予算案を公表

大澤正明知事は7日、2017年度当初予算案を発表した。主要事業では、コンベンション施設整備事業へ13億4003万6000円を計上したほか、債務負担行為に279億6730万円の限度額を設定し、総額293億円で事業を進める。17年12月ごろの工事着手を予定しており、20年春の完成を目指す。建築関連では、富岡・甘楽地区と吾妻地区の新高校整備に工事費を計上した。富岡・甘楽地区に建設する富岡高校へ事業費11億6070万3000円、吾妻地区では2月補正と合わせて11億6550万3000円をそれぞれ計上している。土木関連では、7つの交通軸整備へ287億1420万3000円、災害に強い県土を築く防災・減災対策へ125億4715万円、八ッ場ダム関連事業へ91億2020万1000円をそれぞれ充てた。コンサル関連では、新規に群馬県民会館の大規模改修に向けた基本設計などへ1億2740万8000円を盛り込んだ。一般会計予算総額は7245億6300万円。うち、公共事業費には824億円を計上、16年度の836億円から12億円(1・4%)の減額となった。(5〜3面に事業一覧)
17年度の投資的経費は1065億9464万8000円となっている。このうち、823億6400万円が公共事業費、県有施設等長寿命化事業を含むその他建設事業が242億3064万8000円という内訳で、前年度比0・3%(3億6089万3000円)の減となる。
公共事業費は、補助公共が235億2800万円、単独公共が588億3600万円(交付金359億7200万円、純単独228億6400万円)。前年度比で、補助公共が0・6%、単独公共で1・8%の減となっている。
大澤知事は、17年度当初予算の目玉事業としてコンベンション施設の整備事業を挙げ「若者、女性が活躍できる社会づくりのためにも施設整備は欠かせない」と話した。
同事業には、債務負担行為も合算して293億733万6000円を確保。このうち、建設工事費は280億円で、S造4階建ての展示施設(計1万9210u)と会議施設(計1万3065u)の2棟を整備する。
土木事業では、7つの交通軸整備・強化事業へ287億1420万3000円を計上。上信自動車道や西毛広域幹線道路などを重点的に整備する。
災害に強い県土を築く防災・減災対策事業には125億4715万円を配分した。内訳は◇道路防災=22億6926万6000円◇治水対策=57億442万6000円◇土砂災害対策=45億7309万8000円−となっている。
企業局関連では、産業団地等整備事業へ債務負担と合わせて36億8900万円が充てられ◇板倉ニュータウン(3億6000万円)◇桐生武井西工業団地(3億5400万円)◇館林広域防災拠点(3億1600万円)◇甘楽第一産業団地(7600万円)◇藤岡インターチェンジ西産業団地(7200万円)−のほか、新規に明和町のA地区へ3億5000万円、東毛地区のB地区へ4500万円を配分、企業進出の受け皿となる産業団地などを整備する
土木関連の新規事業としては、群馬ヘリポート施設整備事業へ3億2300万円を計上。3億1600万円で滑走路やエプロンなどの改修工事を行い、700万円で長寿命化計画を策定する。
八ッ場ダム関連事業は91億2020万1000円を充当した。内訳は生活再建に向けた取り組みへ62億4478万5000円、付け替え道路整備へ10億50万円。
建築関連では◇富岡・甘楽地区新高校整備◇吾妻地区新高校整備◇沼田特別支援学校整備事業−などが中心。
富岡・甘楽地区新高校整備事業は、事業費11億6070万3000円を計上。富岡高校と富岡東高校を統合し「富岡高校」を設置するために施設を整備する。特別教室棟新築へ8億2485万円、既存校舎の改修へ2億3812万9000円を配分し17年度に着工。18年4月の開校を目指している。
吾妻地区新高校整備事業は、2月補正予算と合わせて11億6550万3000円を配分した。中之条高校と吾妻高校を統合し、現在の中之条高校へ新たに「吾妻中央高校」を設置する。新校舎の建設費に8億696万2000円、既存校舎の増改築3億3614万8000円が計上されており、17年度単年で整備する。
沼田特別支援学校整備事業へは、当初予算分3億2889万9000円と2月補正、債務負担行為を合わせて17億3133万1000円で事業を進捗する。同事業は、沼田特別支援学校に高等部を整備するとともに、小中高一体の新校舎建設を計画。17〜18年度で工事を実施する。
このほか◇前橋商業高等学校第二グラウンド移転整備◇県立高等学校等空調設備整備事業◇学校施設長寿命化推進事業−などに取り組む。
また、高崎北警察署(仮称)新設整備事業では、事業費538万7000円を計上し、地質調査を実施。21年度末の完成に向け準備を進める。
新規事業は県民会館施設改修事業へ1億2740万8000円、浅間家畜育成牧場畜産、草地整備事業へ1363万円をそれぞれ充てている。
県民会館では、老朽化解消に向けた大規模改修実施へ、基本設計に7377万5000円、大ホールと小ホールの吊り天井落下防御ネットの設置へ5363万3000円を配分している。
浅間牧場では、集中管理牛舎、採草地を整備し、通年で600頭を預かれるように施設整備を計画。17年度は、国庫補助申請などに向けた基本設計を作成する。