日本工業経済新聞社(山梨)
2017/02/06
【山梨】甲府市武田氏館ガイダンス施設工事へ
甲府市は、「(仮称)史跡武田氏館ガイダンス施設整備工事」(総合案内所と堀田古城園で構成)を新年度に計画している。総合案内所の工事費は新年度当初予算に計上せず、6月あるいは9月補正に計上する見通しだが、堀田古城園の工事は当初予算に間に合いそうだ。2019年3月のガイダンス施設完成を目指す。
総合案内所は、建設工事に伴う実施設計を雨宮建築設計事務所(納期6月末)、堀田古城園大規模修繕工事に伴う基本・実施設計をアルケドアティス一級建築事務所(同3月末)、同園の展示基本・実施設計を乃村工藝社(同3月末)をそれぞれ委託済み。
案内所は、W造平屋建て延床面積約500uで建設。地域文化資料館として活用する。寄贈された東隣の堀田古城園は、W造平屋建て。工事については、あまり外観に手を付けず、耐震補強や瓦の葺き替え、雨漏り修繕など傷んだ部分にとどめる。
一方、武田神社から南へ走る武田通りで、武田神社前から護国神社入口交差点まで220mを対象に、道路境界から民地側へそれぞれ30mの幅について建築物の用途制限の緩和を計画。
現在は第1種低層住居専用地域と第2種低層住居専用地域となっているが、第1種中高層住居専用地域に変更することで、500u以下の店舗などの建築が可能になり、地元住民の日常生活に必要な店舗や観光客向けの小中規模店舗の出店を促す。
担当者によると、「(2月2日現在)地元説明会や公聴会が終わっていると思う。今後、県の都市計画審議会を経て、4月ごろの変更を予定する」と話している。
ガイダンス施設など整備について樋口雄一市長は、武田神社は多くの観光客が訪れる観光資源で、開府500年、信玄公生誕500年(2021年)という節目を迎えることもあり、「武田神社周辺の土地利用の規制を緩和し、多くの観光客が訪れ、ゆっくりと過ごしていただける魅力とにぎわいのある環境を整える」と考えを述べている。