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建通新聞社(神奈川)
2017/02/03

【神奈川】SCOPEで施工計画立案 川崎港・東扇島地区の第8〜9号岸壁改良 国交省京浜港湾

 国土交通省京浜港湾事務所は川崎港・東扇島地区第8〜第9号岸壁の改良に向け、港湾空港総合技術センター(SCOPE、東京都千代田区)への業務委託を通じて施工計画を立案する。今の岸壁を部分的に供用させながら、海上から桟橋を造り直したり、陸地で陸上部の地盤改良を実施したりする必要があるため。2016年度内に業務成果を得て、17年度以降の工事につなげたい考え。
 第8〜第9号岸壁は東扇島地区の東端に位置する総延長480b(240b×2)、水深12bの桟橋式で、扇島第一航路に面する。このうち改良の対象は両岸壁の境界部に当たる延長168b。背後の東扇島東公園(15・8f)が災害時に緊急物資の中継基地となるため、船舶での緊急物資輸送の窓口機能を果たせるよう耐震強化岸壁へと改良する。
 全体事業費95億円。14年度に八千代エンジニヤリング(東京都台東区)で陸上部、15年度に日本海洋コンサルタント(東京都港区)で桟橋部のそれぞれ細部設計を実施した他、15年度は陸上部の地盤改良試験工事も行った。
 計画によると、陸上部は幅約62b(土留め護岸法線〜用地境界)の範囲内を、陸地から▽高圧噴射撹拌▽セメント系固化処理▽深層混合処理―の3工法で地盤改良し、第8号岸壁側に鋼管矢板と控え杭を新たに打ってタイロッドで連結。表層をアスファルト舗装で仕上げる。
 幅約18bの桟橋部(岸壁法線〜土留め護岸法線)については現桟橋を全て撤去。鋼管杭を新たに打って床版を渡し、コンクリート舗装を施すなどの工程を海上から進めて桟橋を造り直す。
 業務委託の中で部分的な供用を前提にした最適な施工手順・工程や概算工事費などを具体化する。3月27日が履行期限となっている。
 提供:建通新聞社