日本建設業連合会北陸支部(守田進支部長)と新潟県土木部は2日、公共工事の諸課題に関する意見交換会を新潟市中央区で開いた。
支部からは守田支部長のほか、引田守、河本克正、山口眞樹、太田豊彦、山田尚成の5副支部長、細貝隆司広報委員長ら8人、県から関原貢副部長、坂井徹技術管理課長ら5人が出席。
会に先立ち、守田支部長は「防災減災、インフラの老朽化対策など安全で安心して暮らせる備えが重要。安定的・持続的な予算確保をお願いしたい」と強調。担い手確保・育成や技能者の処遇改善、ワークライフバランスの推進などを挙げ「将来を見通せる環境整備には官民一体の取組みが必要だ」と説き、関原副部長は「安全安心の確保に向けた基盤整備を進めていく」とし、社会資本整備に協力を求めた。
喫緊の課題である担い手確保・育成に関し、県は就職合同説明会や高校生の現場見学会などを通じ「魅力を発信している。完全週休2日取得モデル工事を試行し良い方向に進めたい」と説明。休日確保の取組みでは、支部は若者が職業選択する上で休日の少なさを指摘し、適切な工期設定が必要不可欠だと訴えた。県は「工事の変更などで必要な書類を提出し意思統一していただきたい」と述べ、各地域機関にも設置されている公共工事相談窓口の活用を促した。
県は中長期的な公共事業予算の確保に対し「防災減災対策に重点を置き、安定的で継続的に確保していきたい」と理解を示し、営繕工事では設計積算に乖離(かいり)がある場合は適宜調査の上で対応しているとし、県は「相違があれば変更協議してほしい」。また、変更内容で不具合が生じれば仮設材・資機材のリースも同様に申し出るよう支部に伝えたという。
そのほか、県から施工時期の平準化に向けた債務負担行為の積極的な活用や、施工時期選択可能工事制度の拡充について説明がされた。