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秋田建設工業新聞社
2017/02/02

【秋田】市立秋田総合病院/病院改築費は概算186億円

 地方独立行政法人市立秋田総合病院は、同病院の改築基本構想の成案を作成した。新病院の建設にかかる概算事業費は約186億6,000万円で、このうち本体工事費は147億2,000万円。新病院の建設規模32,000uについて、他の病院の事例を参考に1uあたり46万円を想定して算出した。発注方式は設計と施工を分離発注する従来方式、設計施工一括方式、詳細設計付工事発注方式(DB)、施工予定者技術協議方式(ECI)を比較し、従来方式を基本とした。
 計画は昭和59年に竣工した同病院の改築事業として、現在地(既存病棟南側)に新たな病院を建設するもの。建設規模は日本医療福祉建築協会「病院の部門別面積に関する研究報告書」にある400から500床規模の6病院の平均値を参考に、1床あたり80u、延べ床面積32,000u程度を目標面積とする。
 新病院北側には約210台の立体駐車場(2層3階段を想定)を整備する。現在、敷地北東の川元松丘街区公園(市有地)について病院敷地としての利用の可能性を検討しており、建ぺい率の緩和や将来的な病院建て替え敷地の拡張など想定されるメリットを踏まえ、市や近隣住民との調整を図るとともに、不足気味の駐車場など効果的な活用方法を検討する。
 病院建設の事業費は概算186億6,000万円。本体工事は147億2,000万円、外構工事費が2億9,000万円(外構面積13,200u)、什器・備品は14億7,000万円(新規導入機器、什器、備品、家電、鋼製小物、厨房機器、医療機器移設)、設計委託は5億7,000万円(測量、地質調査等、敷地事前調査、標準設計業務、建築模型、パース等)と試算。
 既存病院の解体費は9億5,000万円、立体駐車場整備費は4億8,000万円(設計、建設)と試算。このほか医療情報システムに1億5,000万円、患者移送費に3,000万円が掛かるとしている。
 発注方式は設計と施工を分離して発注する「従来方式」や、設計・施工一括発注および詳細設計付工事発注の「DB方式」、施工予定者技術協議方式(ECI方式)を比較検討。
 発注者側の当初の意向を設計に反映しやすいことや、適切な予算設定のもとで入札を行うことにより競争原理が働き、建設費が縮減できること、特殊な設計や施工者独自の工法採用が必要な敷地条件ではないこと、他の整備手法と比較して地元企業が実施可能な業務量が最も大きくなることが期待できるなどとして、従来方式を基本に整備を進めることとする。
 今後は成案に対する意見などを踏まえ、年度内に基本構想としてまとめる。新年度に基本設計、30年度に実施設計、31から33年度の間に工事契約、建設工事を行う予定。基本構想策定支援業務は病院システム(東京都豊島区)。

提供:秋田建設工業新聞社