警視庁は2017年度、三宅島警察署の基本設計業務を委託するとともに、東京国際空港テロ対処部隊庁舎の新築工事に着手する。単身寮を併設する格好で改築する三宅島警察署については、18年度までの2カ年で設計を取りまとめ、19〜22年度で施工する考え。延べ床面積4200平方b規模で建設するテロ対処部隊庁舎は年内の着工、19年内の完成を目指す。
三宅島警察署(三宅村伊豆640)は、三宅村と御蔵島村を所管する警察署。既存庁舎の規模は鉄筋コンクリート2階建て延べ700平方b。隣接地に同造2階建て延べ178平方bの職員寮も配置している。
いずれも完成から40年以上が経過して老朽化し手狭になっていることに加え、2000年の三宅島噴火災害の影響による劣化も進行しているため建て替える。現在の敷地は高低差があって狭く不整形なため、三宅村神着106ノ1の敷地8454平方bに新たな庁舎を建設する。
現段階で想定する規模は鉄筋コンクリート造4階建て延べ約4000平方bで、このうち単身者待機寮に約800平方bを充てる。
17年度に基本設計を委託して建物の配置や構造、規模などを絞り込み、同年度中に実施設計に移行。18年度末までに成果を得て19年度に着工する。21年度までの3カ年で施工して22年度に新庁舎で業務を開始。23年度に既存庁舎の解体を行って事業を完了させる計画だ。
一方、東京国際空港テロ対処部隊庁舎は、羽田空港の機能拡張や20年の東京オリンピック・パラリンピック開催に合わせた利用者増に備え、同空港内(大田区羽田空港3ノ4)に新築する。
規模は庁舎が地下1階地上5階建て延べ約4000平方b、犬舎棟が平屋200平方b。爆発物処理などテロ対策の専門部隊を常駐させ、24時間体制で空港内を巡回警備する。年内にも着工し、19年内の完成を目指す。設計は日本設計(新宿区)が担当している。
提供:建通新聞社