日本工業経済新聞社(茨城)
2017/01/31
【茨城】水戸市が施設整備計画を公表
水戸市の3カ年実施計画(2017〜19年度)における施設整備計画が明らかになった。普通建設事業費は3カ年で合計1362億7360万円を投入する。の内訳は、17年度が443億5300万円、18年度が463億6970万円、19年度が455億5090万円。前回計画と比べ9・5%上昇し、総額117億7870万円の増額となった。主な事業としては、市役所新庁舎をはじめとする4大プロジェクトを引き続き推進する。新規事業では、中核市の移行に向けた保健所の整備や民間事業者が進める水戸駅前三の丸地区第一種市街地再開発事業などを進めていく。
3カ年実施計画は、市第6次総合計画―みと魁プラン―に掲げる将来都市像「笑顔あふれる安心快適空間 未来に躍動する 魁のまち・水戸」の実現に向けて策定。
施設整備計画は@笑顔にあふれ快適に暮らせる「みと」づくりA未来に躍動する活力ある「みと」づくりB水戸ならではの歴史、自然を生かした魅力ある「みと」づくりC市民と行政との協働による自主・自立した「みと」づくり―に分類される。
@の3カ年事業費は228億6150万円で、学校施設の整備や治水・雨水対策、配水管網の整備・更新などが中心。
このうち見川小学校の改築には合計10億2400万円を盛り込み、実施設計および工事を行う。小中学校の環境整備としては、空調設備設置にそれぞれ9億9200万円、12億400万円を配分。小学校施設の長寿命化型大規模改造には17億6300万円。対象は吉田小の校舎や浜田小の屋内運動場。
防災体制の強化では、南消防署の改築に着手。事業費は2億6100万円。耐震性貯水槽は100tを1基、40tを4基設置する。
また、都市下水路・排水路などの整備に総額33億5000万円、公共下水道(雨水)の整備に17億4000万円、配水管基幹管路の耐震化、老朽管更新に28億1100万円、浄水施設の耐震化などに25億8300万円。
Aでは中心市街地の強化や道路整備などをメーンに312億9230万円を投入。新たな市民会館が核となる泉町1丁目北地区市街地再開発事業には14億2500万円。新年度は立体駐車場の基本設計などに着手する。関連してBでは96億3870万円を盛り込み、舞台設備設計や施設整備を推進する。
民間が進める水戸駅三の丸地区第一種市街地再開発事業には35億8500万円を設定。ホテル棟やマンション棟の建設が計画されており、順調ならば新年度から工事が始まる。
内原駅周辺地区の拠点機能整備には10億100万円。橋上駅舎や自由通路、駅南口広場などの整備に向け、基本設計や測量、調査などを順次進めていく。
このほか、都市計画道路(街路)の整備に24億2300万円、道路新設改良に20億6660万円、道路橋梁の維持管理に13億7400万円、常磐道水戸北スマートICのフル化に3億1700万円。
市営住宅の整備では、第8期の河和田住宅建替え(30戸)の建設工事を進めるとともに、第9期(同)の実施設計、第10期(同)に向けた除却および実施設計に着手する。総額は18億4500万円。
Bには540億2780万円を設定。弘道館・水戸城跡周辺地区における歴史まちづくりや公共下水道、新ごみ処理施設などの整備を推進する。水戸城歴史的建造物の整備では、12億9020万円を投じ、二の丸角櫓や大手門、土塀を復元する。関連して歴史・観光ロード整備には5億6600万円を配分。
公共下水道の整備では、南処理区に31億7300万円、北処理区に20億1000万円、長寿命化に35億6300万円を投じる。
新ごみ処理施設関連では、清掃工場の建設に着手するほか、第三処分場整備に56億7100万円、アクセス道路(常澄8―3656号線)に6億3500万円を設定。また、生活環境向上施設の設計、周辺環境整備基本計画および第二最終処分場跡地整備基本計画の策定も行う。
Cでは、引き続き新庁舎や東町運動公園新体育館の建設を進めるとともに、市民球場の再整備や保健所整備などを行う。事業費総額は278億8900万円。市民球場の再整備には12億730万円を設定してフィールドを拡張する。保健所は保健センター敷地内に増築するもので、事業費は21億円。このほか、鯉淵および妻里市民センターの整備に合計6億5570万円を盛り込んだ。