富士宮市は、公共施設の長寿命化を推進するに当たり、施設を適切に維持管理するため、富士宮市公共施設等総合管理計画(案)を作成した。
同管理計画の計画期間は2017年度から56年度までの40年間とする。対象の公共施設は、学校教育施設、スポーツ施設、子育て支援施設、観光・産業施設、庁舎施設などの公共建築物や道路、橋梁、上下水道といった社会生活基盤となるインフラ施設など。管理計画では、公共施設の全体の状況を把握し、「まちづくり」や「市民ニーズ」に対応した長寿命化・更新・統廃合などの公共施設の整備を長期的な視点に立って、計画的に行い、将来に向けて適切な行政サービスの提供と施設の適正配置、財政負担の軽減・平準化の実現を目指すもの。
目標数値の設定として、施設管理の適正化(質の向上)に関するものでは、「長寿命化を図り、公共建築物の目標耐用年数を70年とする」としており、長寿命化計画の実施により、今後40年間で総額344億円を削減する。また、コスト削減策を実施して維持管理費を5%削減する。施設総量の適正化(量の最適化)に関するものでは、対象施設の総延べ床面積を計画期間内に30%縮減する。これで今後40年間で総額292億円を削減するとした。
管理に関する基本方針の中で主なものを挙げると、学校教育施設では、多くの施設が建築後30年以上経過していることから、目標耐用年数に向けて長寿命化計画に基づき、適切な維持管理を実施する。また、耐震性能が確保できていない施設については、耐震化に合わせた施設の改修を効率的かつ計画的に実施する。保育園については、園児数に対する施設の規模および配置の適正化を精査し、施設の更新時には集約化を検討する。市営住宅は、市営住宅長寿命化計画に基づき、順次、建て替えや適切な維持管理を実施する。道路、橋梁については、道路整備計画や橋梁長寿命化修繕計画に基づき、適切な維持管理を実施する。水道施設は、水道ビジョンに基づき、適切な維持管理と計画的な更新を進める。
同管理計画案の策定に当たり、2月20日までパブリックコメントを実施し、意見を募集する。
提供:建通新聞社
(2017/2/1)
建通新聞社 静岡支社