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建通新聞社四国
2017/01/31

【徳島】徳島市の新ホール建設 3候補地で検討へ

 新町西地区市街地再開発事業からの撤退を表明し、中核施設となっていた音楽・芸術ホール(新ホール)の早期整備を目指している徳島市は26日、市文化センター敷地(徳島町城内1)、JR徳島駅西側駐車場(寺島本町西1)、旧動物園跡地(中徳島町2)の3カ所を建設候補地として具体的に検討していくことを明らかにした。今後は庁内で各候補地に建設する場合の課題などを抽出、整理した上で、有識者による第三者委員会を立ち上げ、最適地を選定していく考えだ。
 建設候補地は@市内中心部に位置し、比較的交通アクセスが良いA市有地または土地利用が可能な用地B文化センターと同程度の敷地面積−といった条件を満たしているとして市内部で抽出。各敷地面積は文化センター敷地が約4538平方b、徳島駅西側駐車場が4866平方b、旧動物園跡地が1万8879平方bとなっている。文化センター敷地と旧動物園跡地は市有地で、徳島駅西側駐車場はJR四国などが所有する民有地となっている。
 新ホールの建設候補地については、昨年11月の市音楽・芸術ホール整備推進有識者会議(委員長・山中英生徳島大学教授)からの提言を踏まえ、遠藤彰良市長が今年のできるだけ早い時期(2016年度末まで)に建設候補地の選定を行い、民間活力の導入など、効果的・効率的かつ迅速な整備に全力で取り組む考えを示していた。今後は各候補地での整備の可能性を検討していくことになるが、第三者委員会の開催時期は未定とした。
 新ホールの有識者会議での提言では、公共交通機関によるアクセスが可能で最寄り駅などから徒歩による来館が可能な中心市街地への早急な建設地確保を促し、1800〜2000席程度のホールと200〜300席または500席規模の小ホールを検討するよう求めていた。
 また、整備に当たっては、設計・工事期間を短縮できる点などから、民間活力を利用したPFIやPPP方式を視野に入れた検討を進めるべきとし、17年度に建設候補地の選定と基本構想・基本計画の見直しを行えた場合、23年度に開館が可能というプロセス案を示している。
 市は、今のところこの3候補地について具体的な検討を進めるとしているが、民間などから別地の提案があれば受け入れる姿勢も示しており、今後の動向が注目される。

提供:建通新聞社