東京都と京浜急行電鉄(港区)は、泉岳寺駅〜新馬場駅間の延長約1・7`区間で連続立体交差事業に着手する。事業実施に先立ち環境影響評価調査計画書をまとめ、都に提出した。京浜急行と都営地下鉄が連絡する泉岳寺駅から地下・掘割構造で品川駅に進み、同駅の前後を地平(地表)式で通過後、北品川駅に向かって高架橋とする計画。今後、環境影響評価とともに都市計画手続きを進め、工事着手から約10年間で事業を完了させる方針だ。
「京浜急行電鉄湘南線(泉岳寺駅〜新馬場駅間)連続立体交差事業」として、泉岳寺駅付近(港区高輪2丁目)から新馬場駅(品川区下品川2丁目)までの区間を連続立体交差化する。これにより、品川駅から北品川駅付近にある品川第一、品川第二、北品川第一の3カ所の“開かずの踏切”を解消する。
構造は、起点から延長0・4`を地下・掘割、品川駅手前から同駅を通過するまでの0・3`を地平、品川駅通過後から北品川駅までの延長1・0`を高架とする。標準幅員は、地下が9〜17b、地平部が17〜28b、品川駅部が25〜39b、高架部が11b、北品川駅部が11〜25b。品川駅には上り2両と下り2両の計4両の車両が止まれるよう島式2面4線とし、北品川駅の北側には駅前広場を設ける。
都市計画や環境影響評価手続きを進めて4年後をめどに着工したい考えだ。
今回の事業区間周辺では、JR東日本が品川新駅を整備する他、リニア中央新幹線の開業を視野に、国際競争力強化につながる業務機能、都心部集合住宅や商業・生活関連機能など新駅前の利便性と集客力を生かした複合的機能を集約した新たなまちづくりが動き出そうとしている。
提供:建通新聞社