石川県は、金沢大学工学部跡地で建設を目指す「新石川県立図書館」について、新年度から基本設計に着手する。当初予算案に設計委託料の計上が見込まれている。
既存の県立図書館(金沢市本多町3丁目)は1966(昭和41)年の竣工部分と、82(昭和57)年の増築部分で構成。全国で4番目に古く、耐震基準も満たしていない状況だった。
県では老朽化、狭隘化が著しいことに加え、蔵書数や駐車台数等も全国の県立図書館と比較して見劣りするため、十分な敷地面積が確保でき、県内全域からのアクセスが良好な同工学部跡地(約3・4ヘクタール〈ほか、金沢市が南側約4・7ヘクタール〉、同市小立野2丁目)を移転先に充て、建て替える。
新県立図書館の建設に際しては、公文書館及び生涯学習機能の併設も予定されている。
一方、整備指針となる基本構想の策定に向けて現在、新石川県立図書館基本構想検討委員会(植松貞夫委員長)で議論が行われ、3月中に取りまとめる。
整備スケジュールについて、谷本正憲知事は年頭の記者会見で「新年度は次のステップとして基本設計に取り掛かり、その後、実施設計、工事に入っていくが、完成までに概ね5年程度掛かるのでは」と述べた。