名神高速道路と阪神高速5号線をつなぐ名神湾岸連絡線について、高架構造で整備する案(高架案)が妥当と判断された。建設費用は600億〜700億円を概算。1月23日に開かれた社会資本整備審議会道路分科会近畿地方小委員会(委員長・山下淳関西学院大学法学部教授)の第18回会合で対応方針案を審議・承認した。
計画では、名神高速道路の西宮インターチェンジランプ(阪神高速道路3号線)を起点に、西宮港航路を経て、阪神高速道路5号湾岸線西宮浜ランプ付近に接続する。
同線の計画段階評価は、2013年度に着手。これまで2回の小委員会を開催し、高架案と地下案を比較検討してきた。今回は3回目の審議で、▽災害時の代替機能が期待▽地域分断・地下水(宮水)への影響が限定的―などで高架案を優位として承認、計画段階評価を完了した。今後、詳細ルート・構造の検討に着手し、都市計画・環境影響評価、新規事業採択時評価などの手続きを経て事業化していくことになる。
委員らからは、「今後のモデルになるよう丁寧な地元説明が必要だ」「自信を持って新規事業化を目指してほしい」といった意見があった。
近畿地方整備局の池田豊人局長は、「高速道路の必要性についての考えも広く根付いてきている。名神湾岸連絡線についても一日も早い事業化を目指したい」と話した。
提供:建通新聞社