日本放送協会(NHK)は、2017年度予算案のうち建設費に前年度比70・0%増の898億円を計上した。渋谷の放送センター建て替えでは、第1期工の設計・施工者を年内に決定するため、今後選定手続きに着手する。地域放送会館の整備には総額215億円(前年度比63・6%増)を充て、大津、佐賀、札幌で建て替え工事に着手するとともに、奈良放送会館の18年度の着工に向けて実施設計をまとめる。
放送センターはNHKホールを除いて約25万平方bの規模で段階的に建て替える。第1期では、免震構造の地下1階地上9階建て延べ約7万平方bの情報棟を建設する。設計会社と建設会社のJVまたは建設会社単体(建設会社同士のJV含む)での発注が見込まれている。17年度中に選定して18年に設計作業を始め、東京オリンピック・パラリンピック競技大会後の20年秋に着工する。完成は25年を予定。第1期の建設費は600億円を見込む。
第2期以降に制作事務棟(免震構造、地下1階地上18階建て約16万平方b)と公開棟(耐震構造、4階建て延べ約2万平方b)、人工地盤、駐車場などを整備し、36年に全体を完成させる。
17年度予算案の建設費の内訳は▽スーパーハイビジョン(4K・8K)設備=104億円▽地域放送会館=215億円▽情報セキュリティー強化=16億円▽放送網設備=170億円▽番組設備等=382億円▽研究設備=9億円―となっている。
建て替える各地域放送会館の規模は表の通り。
提供:建通新聞社