日本工業経済新聞社(群馬)
2017/01/20
【群馬】県道路整備課が上信自動車道で吾妻川右岸ルートで概略設計
県道路整備課は、渋川市を起点に長野県東御市を結ぶ上信自動車道整備事業(L約80q)で、調査区間中にある(仮称)長野原嬬恋バイパスと(仮称)嬬恋バイパスのルート計画について「吾妻川右岸側を通るルート」を基本に検討を進めている。延長は約17q。事業費などを試算する概略設計を日本工営(東京都千代田区)が進めており、6月中ごろまでにまとめる。その後、内部で調整を行い地元町村に説明、さらに詳細なルートを詰める作業に移行する。
上信自動車道のうち、八ッ場バイパスの終点から西に向かい、現道活用区間の長野原バイパスを経て、長野県東御市に至るL約40qは、長野原バイパスを除いてルートが確定していない調査区間となっている。
このうち、長野原バイパスから分岐して鬼押ハイウェイまでのL約6q区間を(仮称)長野原嬬恋バイパス。さらに西へ、嬬恋村田代にある田代湖付近までのL約11q区間を(仮称)嬬恋バイパスと位置付けている。嬬恋バイパスから東御市までのL20qは、長野県との県境部となっている。
両バイパスのルート検討は、吾妻川の右岸、左岸の両方で比較検討を進めていたが、2016年末までに地元町村からおおむね理解を得られたことから、右岸側を基本にルートを作成することになった。
概略設計では、施工時の技術的な面での検討や概算事業費の算定、事業化に向けた国との交渉で使用する基礎資料作成などを進めている。
概略設計後は、内部での調整と地元町村へ説明を行いながら、さらに詳細なルートを詰め、早期の事業化を目指す。
上信自動車道は、県が提唱する7つの交通軸構想のうち、吾妻軸にあたる路線。交通渋滞の緩和や災害時の安全安心確保、救急医療、産業物流、観光面など、さまざまな高い整備効果が期待されている。
起点側から◇国道17号渋川西バイパス(国直轄、5・0q)◇国道353号金井バイパス(1・0q)◇国道353号川島バイパス(2・2q)◇国道353号祖母島〜箱島バイパス(4・0q)◇国道353号吾妻東バイパス2期(6・7q)◇国道145号吾妻東バイパス(6・4q)◇国道145号吾妻西バイパス(7・0q)◇国道145号八ッ場バイパス(10・8q)−の計8工区を設定しており、渋川西バイパス以外は県が事業主体となって整備に取り組んでいる。