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日本工業経済新聞社（茨城）
2017/01/19
【茨城】県が下水道経営戦略を策定
県土木部下水道課は、本年度から10年間を計画期間とする下水道事業経営戦略を策定。このうち施設老朽化への対策として、ストックマネジメント計画策定や施設の更新・長寿命化対策工事推進などを盛り込んだ。施設の耐震化については、段階的な目標を設定し必要な対策を実施することで、20年の耐震化率46・３％、25年の耐震化率60・５％を目指す。
この経営戦略は、流域下水道事業への公営企業会計導入に伴い策定した下水道事業経営計画（２０１１～15年度)の改訂版として策定。計画期間は16～25年度までの10年間で、前期５年で見直す。
経営方針には①安心で快適な生活環境づくり②安全で計画的な施設の構築と運営③安定した経営基盤の確立－を掲げ、主要施策と主な取り組みを明示した。
安心で快適な生活環境づくりのうち、湖沼などの水環境改善に向けては、公共下水道の整備促進と接続人口拡大を図り、高度処理も実施する。
安全で計画的な施設の構築と運営に向けては、施設老朽化対策として、ストックマネジメント計画の策定や施設の更新・長寿命化対策工事を推進する。ストックマネジメント計画は、これまでの長寿命化計画に代えて策定するもの。16年度に霞ヶ浦湖北、霞ヶ浦常南、那珂久慈、霞ヶ浦水郷の４処理場、18年度に利根左岸さしま、鬼怒小貝、小貝川東部の３処理場、20年度に鹿島臨海特定公共で策定する予定。流域下水道および鹿島臨海特定公共下水道の下水道管渠については、計画の基礎となる管路の老朽化、腐食状況などの調査を実施し、管理システムを構築する。
施設の更新・長寿命化対策工事は、長寿命化計画に基づき推進。長寿命化計画の調査施設１万９３０１施設のうち、対策を講じるべき対象施設は３３４９施設（維持修繕２４２０施設、長寿命化対策60施設、更新８６９施設）で、うち２４５施設は14年度までに対策工事を施した。改築数の成果目標は、20年度６００施設、25年度９００施設。管渠調査率は14年度の55％を20年度に１００％まで引き上げたい考え。
施設の耐震化については、短期・中期・長期の段階的な目標を設定し、被災時における最低限の処理機能を確保する減災を考慮した対策を進める。短期整備は対象15施設のうち14年度末までに９施設が完了。中期整備は対象35施設中18施設で完了しており、進捗率51％。長期整備は１１２施設中21施設完了で、進捗率19％。全体では対象１６２施設中48施設が完了済みとなった。
今後は、霞ヶ浦浄化センターの水処理施設や沈砂池棟、利根浄化センターの塩素混和池、急速ろ過池などで耐震化工事等を行い、耐震化率を20年度に46・３％、25年度に60・５％としたい考え。
投資計画では、下水道事業全体の施設整備方針・維持管理方針として◆長寿命化計画またはストックマネジメント計画に基づく計画的な施設の更新および長寿命化対策工事の推進◆流域関連公共下水道の整備促進による処理水量の増加に対応した施設の増設◆震災時における下水処理機能の維持を図る耐震対策計画に基づく施設の耐震化◆維持管理費の縮減に貢献する施設の導入◆流域毎、事業毎の事業計画に基づく、施設の適切な維持管理と計画的な点検、調査、修繕、改築の推進－を盛り込んだ。
事業全体の財政収支計画は、資本的収支が下水道施設の更新など改築のための建設改良費や企業債の元金償還金のため、50～60億円前後の支出を見込む。
流域別下水道別を見ると、霞ヶ浦湖北流域下水道では、土浦公共幹線沈砂池、水処理中央監視等の電気設備の更新などを推進。霞ヶ浦常南流域下水道では、老朽化が進んでいる２次ポンプ、急速ろ過池高圧受変電設備、茎崎ポンプ場の機械電気設備の更新や凝集沈澱池の耐震補強、管渠更生などを実施する。
那珂久慈流域下水道では、老朽化が進んでいる№２汚泥脱水機、勝田沈砂池などの更新、那珂湊沈砂池、各ポンプ場の耐震補強などを実施する。霞ヶ浦水道流域下水道では、Ａ系急速ろ過池、消化設備・脱水設備などの機械・電気設備の更新や管渠更生などを行う。
利根左岸さしま流域下水道では、管理棟などの耐震補強、水処理２系機械電気設備増設、猿島ポンプ場自家発電設備の新設などを、鬼怒小貝流域下水道では、ポンプ場監視制御設備の更新、管理棟の耐震補強、千代川第１ポンプ場自家発電設備の新設などを進める。
小貝川東部流域下水道では、ポンプ場監視制御設備の更新、最初沈澱池の汚泥掻寄機の長寿命化対策工事などを予定。那珂久慈ブロック広域汚泥処理事業では、汚泥貯留設備機械を更新する。
鹿島臨海工業地帯の工場排水および神栖市の公共下水道の汚水を処理している鹿島臨海特定公共下水道事業は、供用開始から45年経過し、耐用年数を超えて老朽化が進んでいる施設の改築を順次進めている。今後、処理場の中央監視制御装置、水処理Ａ系ｌ列や濃縮槽・貯留槽の機械・電気の更新、
この経営戦略は、流域下水道事業への公営企業会計導入に伴い策定した下水道事業経営計画（２０１１～15年度)の改訂版として策定。計画期間は16～25年度までの10年間で、前期５年で見直す。
経営方針には①安心で快適な生活環境づくり②安全で計画的な施設の構築と運営③安定した経営基盤の確立－を掲げ、主要施策と主な取り組みを明示した。
安心で快適な生活環境づくりのうち、湖沼などの水環境改善に向けては、公共下水道の整備促進と接続人口拡大を図り、高度処理も実施する。
安全で計画的な施設の構築と運営に向けては、施設老朽化対策として、ストックマネジメント計画の策定や施設の更新・長寿命化対策工事を推進する。ストックマネジメント計画は、これまでの長寿命化計画に代えて策定するもの。16年度に霞ヶ浦湖北、霞ヶ浦常南、那珂久慈、霞ヶ浦水郷の４処理場、18年度に利根左岸さしま、鬼怒小貝、小貝川東部の３処理場、20年度に鹿島臨海特定公共で策定する予定。流域下水道および鹿島臨海特定公共下水道の下水道管渠については、計画の基礎となる管路の老朽化、腐食状況などの調査を実施し、管理システムを構築する。
施設の更新・長寿命化対策工事は、長寿命化計画に基づき推進。長寿命化計画の調査施設１万９３０１施設のうち、対策を講じるべき対象施設は３３４９施設（維持修繕２４２０施設、長寿命化対策60施設、更新８６９施設）で、うち２４５施設は14年度までに対策工事を施した。改築数の成果目標は、20年度６００施設、25年度９００施設。管渠調査率は14年度の55％を20年度に１００％まで引き上げたい考え。
施設の耐震化については、短期・中期・長期の段階的な目標を設定し、被災時における最低限の処理機能を確保する減災を考慮した対策を進める。短期整備は対象15施設のうち14年度末までに９施設が完了。中期整備は対象35施設中18施設で完了しており、進捗率51％。長期整備は１１２施設中21施設完了で、進捗率19％。全体では対象１６２施設中48施設が完了済みとなった。
今後は、霞ヶ浦浄化センターの水処理施設や沈砂池棟、利根浄化センターの塩素混和池、急速ろ過池などで耐震化工事等を行い、耐震化率を20年度に46・３％、25年度に60・５％としたい考え。
投資計画では、下水道事業全体の施設整備方針・維持管理方針として◆長寿命化計画またはストックマネジメント計画に基づく計画的な施設の更新および長寿命化対策工事の推進◆流域関連公共下水道の整備促進による処理水量の増加に対応した施設の増設◆震災時における下水処理機能の維持を図る耐震対策計画に基づく施設の耐震化◆維持管理費の縮減に貢献する施設の導入◆流域毎、事業毎の事業計画に基づく、施設の適切な維持管理と計画的な点検、調査、修繕、改築の推進－を盛り込んだ。
事業全体の財政収支計画は、資本的収支が下水道施設の更新など改築のための建設改良費や企業債の元金償還金のため、50～60億円前後の支出を見込む。
流域別下水道別を見ると、霞ヶ浦湖北流域下水道では、土浦公共幹線沈砂池、水処理中央監視等の電気設備の更新などを推進。霞ヶ浦常南流域下水道では、老朽化が進んでいる２次ポンプ、急速ろ過池高圧受変電設備、茎崎ポンプ場の機械電気設備の更新や凝集沈澱池の耐震補強、管渠更生などを実施する。
那珂久慈流域下水道では、老朽化が進んでいる№２汚泥脱水機、勝田沈砂池などの更新、那珂湊沈砂池、各ポンプ場の耐震補強などを実施する。霞ヶ浦水道流域下水道では、Ａ系急速ろ過池、消化設備・脱水設備などの機械・電気設備の更新や管渠更生などを行う。
利根左岸さしま流域下水道では、管理棟などの耐震補強、水処理２系機械電気設備増設、猿島ポンプ場自家発電設備の新設などを、鬼怒小貝流域下水道では、ポンプ場監視制御設備の更新、管理棟の耐震補強、千代川第１ポンプ場自家発電設備の新設などを進める。
小貝川東部流域下水道では、ポンプ場監視制御設備の更新、最初沈澱池の汚泥掻寄機の長寿命化対策工事などを予定。那珂久慈ブロック広域汚泥処理事業では、汚泥貯留設備機械を更新する。
鹿島臨海工業地帯の工場排水および神栖市の公共下水道の汚水を処理している鹿島臨海特定公共下水道事業は、供用開始から45年経過し、耐用年数を超えて老朽化が進んでいる施設の改築を順次進めている。今後、処理場の中央監視制御装置、水処理Ａ系ｌ列や濃縮槽・貯留槽の機械・電気の更新、
