北海道建設新聞社
2017/01/17
【北海道】幌加内町が国保病院跡に世代間交流センター−商業施設入居も
幌加内町は、町立国保病院跡地を活用し、世代間交流センター新設を計画している。老朽化が進む中央生活改善センターや高齢者コミュニティセンターを集約するもので、学童保育や老人クラブを通した世代間の交流促進を図る。2017年度中に庁内で構想をまとめたい考えだ。
同病院は1973年に建設し、85年に新館部分を増築。老朽化が進んでいたことから、15年度までに町立国保診療所と地域密着型特別養護老人ホームへと再編した。
跡地は幌加内4941の約9000m²で、病院本体は解体を終えたが、看護師宿舎1棟、医師住宅2棟2戸、公住幌南団地1棟2戸などが現存。このうち医師住宅は17年度に1棟1戸を敷地内で建て替え、残る1棟1戸も19年度までに建て替える予定となっている。看護師宿舎と幌南団地の建て替えは新施設の構想に合わせて検討する。
中央生活改善センターは69年に完成。規模はS造、2階、延べ1263m²、所在地は幌加内4699で役場庁舎の道路を挟んだ向かいに位置する。そば打ちを体験できるそば道場や、社会福祉法人恵信福祉会運営の学童保育ふたばクラブを常設しているほか、体育館では町民バレーボール大会、冬期間にはゲートボール大会などを開催。耐震性能不足と老朽化が指摘されていることから、19年度の解体を計画した。
81年完成の高齢者コミュニティセンターの規模はW造、平屋、延べ301m²。所在地は幌加内4941で、病院敷地西側に隣接する。老人クラブを中心に毎月延べ200人ほどが利用しており、老朽化が進んでいる。
町はこれらの施設機能を集約することで、核家族化の進行に伴い減少してきた世代間交流の復活を促す。このほかカフェや金融機関、商業施設などが入居する複合化も視野に入れており、高齢者にとって利便性の高い施設整備を目指す考え。
17年度以降は庁内で構想をまとめつつ施設運営に関係する各団体とも意見を交換し、計画の早期実現に向けた準備を整える。検討委員会の設立は、構想案策定の進ちょくに応じて協議する見通し。