半導体・液晶・精密機器製造装置等向けセラミックスの製造・販売等を手掛けるフェローテックセラミックス(東京都中央区日本橋2―3―4)の津田史郎代表取締役社長は16日、石川県庁に谷本正憲知事を訪ね、現石川工場近くの白山市山島工業団地内で「開発センター」を建設することを正式表明した。
計画概要によると、建設規模はS造平屋建て約1554平方メートル。建設場所は同市向島町1101番地(山島工業団地内)で、敷地面積9002平方メートル。業者の選定にあたっては設計・施工一括のコンペを実施中で、近く決定予定としている。
投資額は約12億円。4月にも着工し、10月の操業開始を目指す。
松任先端技術団地にある石川工場(同市漆島町地内)では、半導体製造プロセスの後工程(ウェーハ検査工程)で用いるプローブガード用のセラミックス基盤を製造。津田社長は今回増設する開発センターについて、「次世代のプローブガード用セラミックス基盤の開発・製造体制を構築するととともに、既存の関西工場(兵庫県尼崎市)、石川工場に分散していた開発部門を集約し、さらなる新材料・新技術の開発を加速。新商品を生み出す開発拠点としたい」と述べた。
谷本知事は研究開発拠点の集約と、新たな製造拠点の整備に対して「積極的に支援させていただく。産学官の連携を取りながら、御社がこの地で大きく発展する基盤づくりにこれからも関わっていきたい」とあいさつ。増設表明には山田憲昭白山市長らも同席した。