石川県建築士事務所協会、石川県建築士会、石川県建築設計監理協会、日本建築家協会北陸支部石川地域会、日本建築構造技術者協会中部支部北陸部会石川会、石川県設備設計監理協会の建築設計等関連6団体の主催による合同新年互礼会が12日、金沢市のホテル日航金沢で開催された。
互礼会には、来賓の谷本正憲石川県知事、山野之義金沢市長、平櫻保石川県建設業協会副会長をはじめ、6団体から約260人が出席した。
冒頭、主催者を代表して、照田繁隆県建築士会会長が「設計の業界も課題を多く抱えている。中堅の技術者不足がその一つで、一番油の乗った年代の技術者が不足しているのは、業界全体の問題である。熟練した技術者、技能者はすぐには作れないものであり、悩ましい課題だ。外に目を向けると、まちづくりについて、新幹線が金沢に来て3年目になる今年が最も大事な年になるのではないかと思っている。これからますます石川、金沢の魅力を生かしていくためには、私たち建築設計に携わる者が先頭に立っていろいろ考えていかなければならいない。大勢の方が石川県に来ていただいていることは大変ありがたいが、金沢の古い情緒ある街並み、能登の里山といった石川の良さをさらに魅力あるものにするために、自分たちが一層研鑽し努力していくことが重要だ。今年一年間、一緒に頑張っていきたい」とあいさつした。
続いて、谷本知事が「北陸新幹線金沢開業から今年で3年目。我々が想定した以上の経済効果が持続している。石川の魅力が本物であることが証明されたと思う。今後はさらに、これに磨きをかけていきたい。金沢城の復元も順調に整備が進んでおり、鼠多門も実施設計の最終段階に差し掛かっている。実施設計が終わり次第、着工に取り掛かる予定だ。鼠多門橋も合わせて整備することにしており、これが出来上がると、金沢における加賀前田家ゆかりの場所の回遊コースが完成する。また、金沢港も大変貌を遂げ、昨年は30隻のクルーズ船が入港した。今年は4月から10月の間に54隻入ってくる予定。今年はクルーズ船が金沢港に定着するかどうかの正念場であり、ぜひ利用をお願いしたい」とあいさつ。さらに、山野市長が「金沢のこれまでの伝統文化に加え、新たにスポーツ文化を発信していきたい。もう一つ、建築文化は、今でも金沢の魅力になっているが、さらに新しい魅力を付け加えていきたい。建築は金沢の文化の柱になり得る。それによって、都市、県のグレードがさらに上がっていくと思う」とあいさつした。
主催6団体の会長が紹介された後、田中伸幸日本建築構造技術者協会石川会会長の発声で乾杯。和やかに歓談した。最後に清水純日本建築家協会石川地域会会長が「皆さんと一緒に、素晴らしい未来を築いていきたい」と閉会の言葉を述べた。