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日刊建設工業新聞
2017/01/13

【鳥取】産官学連携協議会が設立 建設分野の担い手確保に向けて人材育成や情報発信力

 産官学が一体になって県内建設業を持続させるため、県土整備部は12日「建設分野担い手確保・育成連携協議会」を立ち上げた。関係機関が連携し、業界のニーズに合った入職者を養成するプログラムの構築や建設業の魅力発信力を高める方策を検討する。
 協議会は県と県教委、市町村、鳥取大学に県建設業協会、県測量設計業協会などが加わった9機関で構成。会長には県建設技術センターの山田和成代表理事が就任した。
 目的を達成するため実施する各事業は▽担い手確保・育成の推進▽建設分野の生産性向上▽建設分野の魅力発信−の3事業。山口真司県土整備部長は「三つの柱を束ねていくのが一番良い姿。道のりは険しいが、業界の発展や地域の安心・安全につなげていきたい」と説明した。
 具体的な運用面では、協議会の下部に▽研修企画▽情報発信▽生産性向上−三つの作業部会を設置。それぞれ部会で高校・大学生向け、建設業の既就労者向けの研修内容を詰めていくほか、保護者や教育関係者を対象にした情報発信のあり方、新しい技術を活用した測量・工事の現場見学なども検討する。併せて、今後実施する事業の効果・検証作業も進める。
 協議会の設立後、さっそく担い手確保の推進を巡り意見交換があり、出席者からは「建設業の社会的地位の向上が必要」「保護者や学校関係者に建設業を理解してもらうことも大切」といった意見が寄せられた。
 次回の協議会は3月に開催。それまでに各部会が4月以降に実施する事業内容を検討して持ち寄る。山田会長は「災害対応を含めて建設業の担い手確保は大きな課題。若い人から業界に魅力を抱いてもらえるよう、長期的な視点から方向性を定めていきたい」と語った。