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建通新聞社
2017/01/12

【大阪】咲洲庁舎ダンパー設置 17年度実施設計

大阪府は、咲洲庁舎の長周期地震動対策として、制震ダンパーの追加設置を検討しており、2017年度に実施設計に着手する方針だ。17年度当初予算で実施設計費として8250万円を要求している。設置工事は18〜19年度の実施が見込まれる。
 咲洲庁舎は、55階建て(高さ256b)の超高層建築物。11年の東日本大震災の際には、約360カ所の損傷が発生した。府はこの対策で、建物の剛性・耐力を付加する鋼材系ダンパーを152台、揺れ幅と揺れの継続を低減するオイルダンパーを140台設置した。
 その後、15年12月に内閣府がまとめた「南海トラフ沿いの巨大地震による長周期地震動に関する報告」を受け、専門家ミーティングで制震ダンパーの追加、免震構造、減築、制震用ダンパー(TMD)の設置など、さらなる対策を検討。その結果、低コストで比較的工事が容易な制震ダンパーの追加で対応することにした。
 工事計画では、鋼材系ダンパー124台、オイルダンパー144台を追加設置する他、低層部外周架構へのフレーム追加などを実施する予定だ。
 専門家ミーティングは、井上一朗京都大学名誉教授ら8人で構成。事務補助は、日建設計(大阪市中央区)と一般財団法人地域地盤環境研究所(大阪市中央区)が担当した。

提供:建通新聞社