津市は、久居駅周辺地区を対象に、副都心としてにぎわいのあるまちづくりを目指す「久居駅周辺地区都市再生整備事業」を進めており、2017年度には、メイン事業となる(仮称)「津市久居ホール」整備の建築工事や久居交流広場の整備などの工事着手が見込まれる。
全体事業は、対象地区が久居駅周辺の面積174fで、15〜19年度に、市施設の整備や道路整備などを行う。総事業費は70億3400万円。国の社会資本整備総合交付金や合併特例事業債を活用する。16年度には12億0126万円を投入して、既設施設の解体や設計などを実施している。
17年度に向けて計画される事業の主な内容は次の通り。
〈(仮称)「津市久居ホール」整備〉
(仮称)津市久居ホール整備事業は、久居東鷹跡町地内の久居総合庁舎の解体跡地に建設する市民ホール。規模は約7000平方b以内とし、内部は、ホール、スタジオ、練習室、ギャラリー、体験交流室、創造工房、市民活動室などで構成し、その他に交流広場などを設ける計画。敷地面積は1万1688平方b。基本・実施設計は久米・アポア共同企業体が担当。16年度に設計を終え、17年度事業として発注する計画。建設地では旧市庁舎の解体が進められており、1月末に完了する予定。19年度の開館を目指す。
また開館後の運営や維持管理方法を策定する「管理運営計画策定等支援業務」を、シアターワークショップ(東京都渋谷区)に委託した。
総事業費は、47億7300万円を予定。
〈久居交流広場整備〉
久居元町の久居市民会館跡地に、災害時に一時避難所として活用できる市民交流広場を整備する。対象面積は0・35f。広場の整備内容は、表面は芝張り、車両通路は舗装を施し、備蓄倉庫を建築する計画。
16年度に測量・設計をアスコ大東三重営業所(津市)で実施しており、17年度の整備が見込まれる。
総事業費は、2億2700万円を予定。
〈久居体育館ユニバーサルデザイン化事業〉
久居体育館について、ユニバーサルデザイン化事業を計画。誰にも利用しやすい施設に向けて機能を充実させる。具体的には、正面出入り口の自動ドア化、トイレ、シャワー室の多目的化などを行う。既設規模は鉄筋コンクリート造2階建て延べ3846平方b。1984年建設。16年度に設計を行い、17年度に工事を行う計画。設計は中部都市建築設計事務所(津市)が担当。所在地は久居野村町877ノ1。
総事業費は、4900万円を予定。
〈市道新町野口線道路改良〉
久居駅東口のロータリーまで拡幅された市道を、南側県道まで拡幅整備する。16年度に予定していた倉庫新築(3棟)は発注済み。倉庫新築後に、交換予定地にある自衛隊駐屯地の旧倉庫の解体、倉庫新築に関連する付帯工事(フェンスなど)を17年度に行う計画。
総事業費は、4億5400万円を予定。
〈久居駅東口防災施設・耐震性貯水槽・防災備蓄倉庫整備事業〉
災害時の支援活動や一時避難所などを整備する。16年度は、耐震性貯水槽(容量100立方b)整備に係る設計を実施している。設計の中で水槽の設置位置を検討する。駅東口周辺整備の工程と合わせて、管渠、水槽工事を行う計画。設計担当はカギテック(松阪市)。
総事業費は、1億4800万円を予定。
〈避難路整備事業〉
久居新町、久居北口町の成美地区内の既設水路にふた掛けなどの改修を行い、歩行者の避難路を確保する。総延長は1090b。16年度は南工区分(延長約60b)を発注済み。
総事業費は、6億7000万円を予定。
〈久居駅東西口広場・東口駐輪場・東口駐車場整備事業〉
久居駅東口広場は全体で2・02fで、駅前広場(5780平方b)、駐車場(5560平方b)、構内道路(5910平方b)、歩道部シェルター、駐輪場で構成。久居駅西口広場は、歩道部シェルター(180平方b)、身障者用駐車上で構成。15年度に周辺事業も含めた設計をエイト日本技術開発三重支店(津市)で実施した。
総事業費は、7億1100万円を予定。
提供:
建通新聞社