東京都下水道局は、誤って設定した最低制限価格に基づき契約していた9件の工事について、全ての事業者から品質の確保や安全管理などを確実に実施する旨の確認書の提出を受けたことから、いずれも契約を継続することを決めた。
都は最低制限価格の設定に当たり、8割だった現場管理費の算定割合を9割に引き上げるように基準を改正したが、同局発注の設備工事の一部で「据付間接費」と「設計技術費」にこれが反映されていなかったことが判明。6月1日以降に入札契約手続きを行った案件のうち131件(11月8日公表時)で、本来よりも低い最低制限価格を設定していた。
このうち改正後の最低制限価格よりも低い応札額で落札している案件が11件あることが分かったため、契約締結前の2件については落札者と契約せず、改めて入札手続きを実施することを決めた。一方、契約済みの9件については、再契約による契約金額の増大や完了時期の遅れに伴う利用者サービスへの影響などを考慮し、工事の進捗状況などに応じて契約の継続か解除を検討していた。
その結果、全ての事業者から、品質確保や安全管理などを確実に実施するとの確認書の提出を受けたことから、いずれの案件も契約を継続することにした。
提供:建通新聞社