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鹿児島建設新聞
2016/12/26

【鹿児島】事業費167億円を追加/桜島直轄砂防を9年延伸

 九州地方整備局大隅河川国道事務所は、桜島直轄砂防事業を進めている。昭和火口周辺に大量の火山噴出物が堆積(約530万m3)していることから、大規模な土石流発生の危険性が高まっている。対策として、流路工・導流堤の嵩上げ・補強等を計画。事業期間は現計画の2017年度までを26年度まで9年間延伸し、その間の事業費約167億円を追加する。

 現行の計画対象土砂量等は1979年以前のデータを基に設定されたもので、昭和火口の活動が活発化した近年の状況が反映されていない。
 そのため、映像解析による土石流データの蓄積、航空レーザーによる土砂変動、土石流荷重計による土砂濃度の計測など新たな手法により、精度の高いデータが得られた。新しい土石流観測データで学識経験者の意見を踏まえ、2016年度に改定を実施した。
 事業の進捗は、砂防堰堤116基、導流堤53基、渓流保全工40基が完成。現在、長谷川で遊砂地工と渓流保全工、持木川で渓流保全工の整備を17年度の完成を目指し進めている。
 今後に実施予定の砂防施設は、有村川や第一古里川、第二古里川、持木川等の南部河川。改定した計画流出土砂量等を踏まえ、土石流の越流防止対策(導流堤・設置・嵩上げ・補強等)は9カ所、氾濫防止対策(流路工の嵩上げ・補強等)は5カ所、捕捉・流出抑制対策(砂防堰堤、遊砂地の設置・補強等)は3カ所を見込んでいる。

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