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建設新聞社
2016/12/26

【東北・宮城】仙台市立病院跡地の利活用、東北学院を事業候補者に決定

 仙台市立病院は22日、若林区清水小路にある旧市立病院跡地の利活用を行う事業候補者を学校法人・東北学院に決めたと公表した。
 今回の事業者公募には2件の事業提案があり、今月20日に開催した「仙台市立病院跡地利活用に係る事業者選定委員会」(外部有識者3人、市職員3人)において、事業者募集要項に定めた審査基準に基づき、事業提案内容を総合的に評価。審査結果を受けた病院事業管理者が事業候補者を決定したもの。
 東北学院の提案内容は、「学都仙台の連携・交流シンボル『五橋アーバンキャンパス』」をテーマに若者が切磋琢磨し、地域の人々が新たな知を求めて集い、未来を担う中高生も親しみをもつ「学都仙台」の連携と交流のシンボルとなる都市型キャンパスを整備する。建設概要は、棟数が5棟(ホール棟、講義棟、高層棟、研究棟、カフェ棟)で建築面積は約8870平方b、延べ床面積は約5万8730平方bを想定。購入希望価格は44億円となっている。
 それぞれの施設規模と概要は、ホール棟が地下1階地上3階建て、延べ約5200平方bで愛宕上杉通りに面した市民交流機能の拠点として整備、約980席のホールとなる。講義棟は地下1階地上7階建て、延べ約1万6700平方bで400席の大講義室から30席のゼミ室まで多彩な大きさの講義室を整備する。高層棟は地上19階建て、延べ約1万7600平方bで事務室、図書館、レストランなどを配置する。研究棟は地下1階地上9階建て、延べ約1万8500平方bで工学系の研究室・実験室で構成する。カフェ棟は2階建て、延べ約300平方bでキャンパスに整備する広場に面し、テラス席などを設けたカフェとなる。
 今後のスケジュールは、2017年1月に停止条件付売買契約を締結し、2月に開催される仙台市議会の第1回定例会に16年度補正予算案として議案提出、3月の議案承認後に売買契約の効力発生・所有権の移転を行う。
 利活用を行う対象は土地が1万7557・15平方b、建物が仙台市立病院(SRC造地下1階地上10階建て、延べ3万4489平方b)、救命救急センター(SRC造地下1階地上7階建て、延べ8248平方b)、立体駐車場(S造2階建て、延べ1529平方b)、仙台市救急ステーション(RC造2階建て、延べ752平方b)で事業候補者は引き渡し後、既存建物の解体を行い、事業提案に基づく施設建設を実施する。
 仙台市立病院は、仙台市若林区清水小路3の1ほか地内に、1980年3月に竣工した本院と90年12月に竣工した立体駐車場、91年4月に竣工した救命救急センターおよび2005年3月に竣工した救急ステーションから構成。14年11月には新病院を太白区あすと長町地内に整備し医療提供を開始している。

 提供:建設新聞社