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建通新聞社(中部)
2017/01/24

【三重】公共施設等総合管理計画案を公表 津市

 津市は、公共施設の最適化に向けての指針となる「津市公共施設等総合管理計画(案)」を取りまとめた。国の要請に基づき作成するもので、2017年度から30年間を計画期間とし、公共建築、インフラ施設の方向性を示した。
 同案によると、市の公共建築は施設数1118施設、延べ約110万平方bで、このうち、耐震化済みは96・7%となっている。更新費の試算のうち、建築物については、16年度以降の40年間で更新費が約4688億円で、年平均約117億円となり、ここ10年間の更新の年平均額約63億円に対し、約54億円上回る金額となった。これらの状況を踏まえて、総量の最適化、計画的な更新など六つの実施方針を掲げて、用途別の施設の現状と方向性を示した。具体的には、本庁舎の長寿命化や津北工事事務所の移転などを盛り込んだ。
 類型別の主な施設の今後の方向性などは次の通り。
〈集会施設〉
 ▽コミュニティーセンター―41施設あり、耐震性は確保されている。今後、「(仮称)豊が丘会館別館」整備については、新たな施設整備のために、市有地売却により財源を確保する一体の事業として実施する。「(仮称)津南防災コミュニティセンター」整備については、南が丘地区および橋南地区の防災拠点機能を備える施設として整備する
 ▽集会所―69施設あり、全般的に老朽化が著しく、耐震診断未実施が16施設ある。今後は耐用年数後、利用実態に応じた整理を行い、用途を廃止する
 ▽隣保館―12館あり、耐震診断未実施が2館ある。今後は必要性がなくなったものから用途を廃止する
 ▽公民館―53館あり、耐震性は確保されているが、築30年を超える施設が24館ある。今後は計画的に改修・整備を図る
〈文化施設〉
 ▽文化センター―9施設あり、耐震性は確保されている。今後、廃止した旧久居市民会館機能を、(仮称)津市久居ホール(19年度竣工予定)に移転させる
〈スポーツ施設〉
 ▽体育館―津市体育館(本町)については、産業・スポーツセンター内サオリーナに移転する。津市体育館跡地の利活用については、横断的に検討する
 ▽プール―津市民プール(殿村)については、産業・スポーツセンター内サオリーナに移転する。津市民プールの利活用については、横断的に検討する
 ▽武道場―三重武道館(栗真中山町)は津と県の共同で整備・運営する新三重武道館として、産業・スポーツセンター内サオリーナに移転する
 ▽サッカー場―サッカー場(香良洲町)については、(仮称)香良洲高台防災公園への整備を検討する
〈教育児童施設〉
 ▽短期大学―短期大学(一身田中野町)の主な施設は、築48年を経過し老朽化しているため、施設の大規模改修が必要で、学科の改編などを含め施設の在り方と併せて施設改修を検討する
 ▽教育研究所、ふれあい教室―教育研究所(美里町)は築27年、ふれあい教室(久居北口町)は築38年となり、バリアフリー化、省エネ化への取り組みが必要
 ▽小学校・中学校―美里地域の美里中、高宮小、辰水小、長野小については17年度開校予定のみさと丘学園に再編する
〈保健医療施設〉
 ▽診療所―夜間成人応急診療所については、津市応急クリニックとして西丸之内に移転し、17年度に開設。国民健康保険診療所については、17年度に津市家庭医療クリニックを美杉に開設する
〈庁舎など〉
 ▽本庁舎―16年度に教育委員会の事務室が移転する機会を捉え長寿命化に取り組む
 ▽工事事務所など―津北工事事務所(安濃町)は17年度に施設整備し、18年度に供用開始する。相川建設作業事務所(高茶屋小森町)は16年度末に白銀環境清掃センター跡地(片田田中町)に移転する
 ▽水道局庁舎―計画的な改修により長寿命化を図る
〈処理場〉
 ▽焼却処理施設―処理の効率化などの観点から、現在の2施設の統合も含めて検討する
 ▽廃止施設―白銀環境清掃センター跡地については、民間の太陽光発電により活用する
〈斎場・火葬場など〉
 ▽火葬場―美杉地域の火葬場は、段階的な廃止・集約化を検討する

提供:建通新聞社