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建設新聞社(長崎)
2016/12/22

【長崎】斜張橋ケーブル点検ロボットが実橋点検

樺キ大・長崎大学・協和機電工業
   女神大橋で初採用 19日に公開点検

 樺キ大(本社・東京都中央区)は、長崎大学と共同で研究し、協和機電工業梶i長崎市)の協力を得て開発した斜張橋ケーブル点検ロボット『VESPINAE』を、長崎市の女神大橋で、初めて実際の点検業務に導入。19日に点検作業を公開した。点検ロボット『VESPINAE』
 VESPINAEは、ガイドローラー付きのアルミ製フレームでケーブルを取り囲み、四つのプロペラと電動モーターの推力でケーブルを走行。四つのビデオカメラでケーブル表面の近接映像を360度撮影する。撮影した動画を基に、ケーブル損傷の一般図や展開図、写真帳を作成する。
 近接目視による5年に1度の橋梁の定期点検が義務化される中、斜張橋のケーブルの直接目視はこれまで、主塔からロープで作業員が降下するしかなかった。ただこの方法は時間と費用が掛かるため、高所作業車で高さ30b程度まで点検し、それ以上は遠望目視で代用せざるを得えない状況だった。
 国内で6番目に長い斜張橋・女神大橋(延長1289b、2005年開通)を管理する長崎県道路公社は、近接目視が可能な点検用ロボットが複数あることを知り、ケーブルの点検業務への採用を決断。ロボットによる点検が可能な建設コンサルタント10社による指名競争入札を9月16日に実施し、長大長崎事務所が落札した(履行期間は17年3月24日まで)。
 公開点検の場で長大福岡支社構造技術2部の藤木剛部長は、「他のケーブル点検ロボットは、タイヤでケーブルを挟んでモーターで移動ものが多く、ケーブルの状態や角度によっては動かない場合がある」と述べた上で、『VESPINAE』について「プロペラの推力で移動するためケーブルの角度に関係なく移動できるだけでなく、点検速度も従来のロボットの10倍以上」と説明した。
 『VESPINAE』は昨年5月から長崎大学工学部の山本郁夫研究室と共同研究に着手。長大側が要求性能を示し、山本研究室がオートメーション化などのアイデアを出し、協和機電工業が設計・製作を担当した。現時点では無線で操縦しているが、最終的には自動で点検できる完全なロボット化を目指している。斜張橋のケーブルを移動するロボット










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