トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

建通新聞社(神奈川)
2016/12/21

【神奈川】横浜港内のLNG基地にバンカリング拠点 20年以降の需要に合わせ 当面は新港ふ頭、袖ケ浦LNG基地で 国交省検討会

 国土交通省港湾局の「横浜港LNGバンカリング拠点整備方策検討会」(座長・松良精三国際コンテナ戦略港湾政策推進室長)は12月20日の会合で、2020年以降に船舶燃料としてのLNG需要が年間30〜40万dに達した段階で横浜港内のLNG基地をバンカリング拠点とする検討成果をまとめた。根岸LNG基地の活用を視野に、桟橋など出荷施設の整備やバンカリング船の建造で事業費約100億円(うち船舶建造約60億円)を見込む。当面は横浜の新港ふ頭や千葉の袖ケ浦LNG基地で対応する。
 LNG(液化天然ガス)バンカリング拠点は港湾で船舶の燃料としてLNGを供給する拠点を指す。船舶を巡る国際的な排ガス規制を背景に、今後普及が見込まれるLNG燃料船への燃料供給体制を確保するため、6月に検討会を設置。大水深コンテナターミナルに多数のLNG基地(根岸、扇島、東扇島、袖ケ浦、富津)が近接する横浜港をモデルにして整備方策の検討を進めていた。
 また、国交省は16年度第2次補正予算で調査費5000万円を確保。横浜港内でのバンカリング拠点に必要な桟橋の構造形式やLNGの需要などを調べることにしている。
 取りまとめではバンカリング拠点の形成に向けたロードマップとして▽横浜・新港ふ頭(フェーズ1、現在)▽千葉・袖ケ浦LNG基地(フェーズ2、20年以降)▽横浜港内のLNG基地(フェーズ3、需要拡大後)―の3ステップを整理。LNG燃料船への燃料供給方法はフェーズ1が陸上から(トラック・トゥ・シップ)、フェーズ2以降はバンカリング船から(シップ・トゥ・シップ)で、フェーズ2・3の段階でバンカリング船を1隻ずつ建造・投入する必要があるとした。
 また、フェーズ1の横浜・新港ふ頭の活用は暫定的なものとし、恒久的な供給場所や一部施設の固定化などは港湾管理者の横浜市が中心となって検討するとしている。
 提供:建通新聞社