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建通新聞社(東京)
2016/12/20

【東京】小池知事 分離分割発注などに理解示す

 東京都の小池百合子知事による各種団体へのヒアリングが12月19日、最終日を迎え、東京都造園緑化業協会(菊地謙二理事長)や東京都管工事工業協同組合(佐藤章理事長)、三多摩管工事協同組合(松田英行理事長)が、公共事業予算の確保や中小業者の受注機会の確保を求めた。小池知事は、「入札・契約制度に課題はあるが、分離・分割発注が適切に行われるよう関係局の話を聞いていく」、「ライフラインなど都民生活に関わる事業の内容や規模については関係局と検討する」と述べ、2017年度予算編成に当たり中小建設業者に配慮していく考えを示した。
 造園緑化業協会は、2020東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催準備として進められるインフラ整備に関連し、緑化経費が一定の割合を占める工事を分離・分割発注することで、専門業者の受注機会を増やすよう要望。併せて無電柱化の際に「支障物」として扱われやすい街路樹の保全策を考慮するよう求めた。
 小池知事は、分離・分割発注に対して理解を示し、関係局から話を聞くと答えるとともに、無電柱化に伴う街路樹の扱いについて「街路樹の緑化・保全は、都市の景観、ヒートアイランド対策など重要な意味を持つ。コストなども考慮しながら移植を検討したい」と述べた。
 都管工事工業協同組合と三多摩管工事協同組合は共に、私道内にある給水管の耐震化の重要性を訴え、水道局の工事請負単価契約による安定的・計画的な事業量確保と適切な単価設定を要望した。
 小池知事は、都民の最も重要なライフラインである水道を「24時間365日体制で守ってもらっていることに感謝したい」と述べた上で、「首都東京での震災対策は何よりも重要なことだ。計画的な事業の推進、契約に関する単価の設定について水道局から内容を聞き、対応を検討していきたい」と答えた。

提供:建通新聞社