2017年度の新規事業化に向け、大阪都市再生環状道路の一翼を担う国道1号淀川左岸線延伸部の事業計画が妥当と判断された。国土交通省は12月15日に社会資本整備審議会道路分科会の第14回近畿地方小委員会、同月16日に第14回事業評価部会を立て続けに開き、同事業について審議。「計画は妥当で新規事業化すべき」とした。同部会では、大阪湾岸道路西伸部と共に、淀川左岸線延伸部の有料道路事業についても妥当と判断した。
淀川左岸線延伸部は、大阪市北区豊崎〜門真市薭島に至る延長約8・7`に計画。途中、大深度地下を利用して、道路規格第2種第2級の4車線道路を築造する。区間内の設置IC(名称はいずれも仮称)は、西側から豊崎、内環、門真西の3カ所。換気所は、豊崎(高さ40b)と鶴見(高さ30b)の2カ所に設置する。工事期間は約10年間を見込む。
完成すれば延長約60`の都市再生環状道路がつながる。概算事業費は4000億円。交通の円滑化をはじめ、物流の効率化、観光産業の活性化など整備効果は広範囲に及びそうだ。
近畿地方小委員会では、委員らから「大阪活性化の先駆けとなる事業」「環状道路の欠損による社会的損失は明らか」「リングロードの持つ多重性は災害時の救援など防災面からも必要」といった早期整備を説く意見が大勢を占めた。
提供:建通新聞社