日刊建設工業新聞
2016/12/14
【鳥取】公共土木施設災害査定スタート 国の査定官ら8人16日まで現地
県中部地震で被災した公共土木施設の災害査定が12日から始まった。国交省の査定官と財務局の立会官8人が被災現場を訪れ、県や市町村の担当者が状況を説明した。査定は16日まで。復旧工法や復旧費をその場で決定する。
今回の「平成28年発生災害第2次査定」は10月21日、県中部を震源とする地震被害が対象。県と6市町が管理する河川や道路などの施設123カ所が被災しており、総額14億8500万円あまりの復旧費が申請されている。
査定は特別措置によって簡素化されており、写真と査定設計書を机上で確認する「机上査定」を通常の300万円未満から1500万円未満に引き上げた。この結果、実地査定は41件となり、移動時間や人員が大幅に縮減され、早期の復旧に結び付ける。
査定班は査定官と、立会官各1人の2人体制で4班。うち路面8カ所にクラックが入った三朝町三朝の県道三朝温泉木地山線では、国交省の森岡弘道災害査定官が現地を確認し、県の担当がボードを使って被災状況を説明した。
森岡査定官は「地震に特有の亀裂や沈下があり、熊本地震と同様に被害の強烈さをあらためて感じた」と印象を語り、その上で「査定は復旧に向けての足がかり。1日でも早く市民や町民生活の復興につなげたい」と話した。