福井市は12日、17年度から10年間を対象とする「福井市下水道事業経営戦略(素案)」を公表した。10年間の投資額には、普及拡大に221億1000万円、雨水対策に172億5000万円など、総額で約558億円を見込む。
対象範囲は公共下水道のみで、基本方針には「市民への安全・安心な下水道サービスを将来にわたって、安定的・効率的に提供する」と設定。
事業全体の方針としては、今後10年間程度は未普及解消に向け普及拡大に重点的に取り組むとともに、老朽化の著しい施設設備の更新など、市民の安全・安心を確保するために必要な事業を行い、その後は全体のバランスを考慮し、効率的な改築更新や耐震化を本格的に推進する。
今後10年間の事業費、事業量および目標設定は次の通り
▽普及拡大事業221億1000万円 整備延長153キロ、整備面積600ヘクタール、整備地区=橋北地区(中藤島、東藤島、岡保、円山)、橋南地区西(社南、清明、麻生津、文殊)、橋南地区東(六条、酒生、文殊、東郷、一乗) 今後およそ10年での整備完了
▽雨水対策事業172億5000万円 加茂河原ポンプ場更新、足羽ポンプ場更新、バイパス管整備(加茂河原・足羽ポンプ場関連)、雨水対策工事 加茂河原ポンプ場の17年度着手、21年度完了 足羽ポンプ場の20年度着手、27年度完了
▽管渠更新事業50億6000万円 管内テレビカメラ調査の管渠延長179キロ、長寿命化計画を策定する管渠延長30キロ、改築更新する管渠延長33キロ(未実施の約3キロ含む)
▽処理場・ポンプ場更新74億5000万円 ポンプ場主要機器長寿命化及び更新工事、処理場主要機器長寿命化及び更新工事、美山浄化センターへの統合、マンホールポンプ場主要機器長寿命化及び更新工事 ポンプ場施設の設備更新数162設備、処理場施設の設備更新数253設備、羽生浄化センターの22年度廃止(美山浄化センターへ集約)、美山浄化センター(増設工事)の18年度着手、21年度完了
▽耐震化事業4億3000万円 日野川浄化センター他4処理場耐震診断の22年度完了、大瀬ポンプ場他5ポンプ場耐震診断の25年度完了、処理場・ポンプ場の耐震計画策定の25年度完了 日野川浄化センターの詳細設計・耐震工事の32年度完了
このほか、流域下水道建設費に2億8000万円、事務費に32億6000万円