県は、山川漁港水産流通基盤整備に2016年度から新規着手した。海外まき網船の大型化に対応するため、水深9m岸壁を新設や衛生管理型の荷さばき所などを計画している。泊地浚渫や沖防波堤の整備に一部着手しており、年末までに岸壁実施設計や長寿命化計画策定を委託する。事業期間は21年度まで。
海外まき網漁船の大型化が進み、13年12月には条件付きながら無線検疫港として指定され、外国船の直接入港も可能となった。しかし、大型船が係留できる準備休憩岸壁の延長が不足していることから、漁港の衛生管理基準レベル3を達成する荷さばき所などの整備と併せて着手する。
事業費内訳は、県が担当する水深9m岸壁290m新設が7億円、水深9mの泊地浚渫(9万6000u)は4億7600万円、航路浚渫(15万u)は4億5600万円、沖防波堤70m延伸は2億1600万円と試算している。
現在、泊地浚渫6万8446u(10万6439m3)や沖防波堤などの工事が進んでいる。
なお、高度衛生管理型荷さばき所整備は、山川町漁業協同組合(川畑秀二代表理事組合長)が行うもよう。将来的には老朽化している各鰹節加工場等の改修も行い、地域一体となって衛生管理対策などを推進する。