県営かんがい排水事業茂原西部地区(茂原市)が事業計画決定した。本年度から2022年度までの7か年で総事業費9億2772万円(うち工事費8億1517万9000円)を投入し、約3・9qの用水路をパイプライン化する。本年度は事業費約922万円で路線測量や工法検討を行う。受益面積は約374ha。事業採択申請に伴う計画の策定業務は国際創建コンサルタント(千葉市中央区新田町5―10)が担当。事業主体は県長生農業事務所。
同事業は、旧国営両総土地改良事業により造成された西部幹線用水路を改修し、茂原市の水田374haに対し農業用水の補給機能の向上を図るもの。14年度までに国営両総農業水利事業で改修済みの南部幹線第三導水路末端の洪水槽を起点に、幹線用水路3・9qを改修し、農業用水の安定的な確保・供給及び配水の合理化を図る。
事業区間の全体延長は約5・4q。上流4・3q区間を県営事業、下流1・1q区間を団体営事業で改修する。県営事業では、既存の開水路4・3qをパイプライン化する。既設ヒューム管φ900oを撤去し、新たにφ900〜600oの3・7qと既設サイホンの一部HP管0・2qの内面更生を実施する。4・3qのうち、0・4qは国営事業により10年度にFRPM管に改修済み。改修の対象は隧道3・3q、暗渠0・1q、サイホン(HP管)0・5q。
本年度は区分地上権を設定し、設定が完了した場所から路線測量を実施、早ければ来年度から工事に着工する。水田の耕作を行いながらの施工となり、工事期間が農閑期の秋から冬にかけてに限られるため、難工事となることが予想される。
一方、団体営事業は、両総土地改良区が事業主体となり、事業費3億円を投入し1・1qの用水管の布設替えを実施する。管はFRPM管でφ600oを予定。基盤整備促進事業を視野に入れて、採択に向けた手続きを進める。事業期間は17〜21年度の5か年を見込み、17年度の事業採択を目指す。
来年度以降の主な年度別事業費及び事業内容は次の通り。
▽17年度(工事費1億3530万円)=@用水路工1億2490万8000円(L670・27m)A付帯構造物工334万3000円B分水工704万9000円(2か所)、ほかに測量試験費1235万5000円など
▽18年度(工事費1億6010万7000円)=@用水路工1億2198万3000円(L670・27m)A付帯構造物工334万4000円B分水工3478万円(3か所)、ほかに測量試験費1235万5000円など
▽19年度(工事費1億3626万5000円)=@用水路工9609万3000円(L588・59m)A付帯構造物工710万円B分水工1869万6000円(3か所)Cその他1437万6000円(L122・86m)
▽20年度(工事費1億7143万7000円)=@用水路工1億4244万8000円(L833・48m)A付帯構造物工710万円B分水工648万9000円(2か所)Cその他1540万円
▽21年度(工事費1億1720万7000円)=@用水路工7287万6000円(L582・48m)A付帯構造物工952万2000円B分水工1938万8000円(5か所)Cその他1542万1000円
▽22年度(工事費9486万3000円)=@用水路工8616万7000円(L596・46m)A付帯構造物工77万5000円B分水工792万1000円(2か所)