建通新聞社(神奈川)
2016/12/12
【神奈川】定借で上部空間へ建築物 3月までに事業者公募 事業者との対話を1月 野庭団地第一雨水調整池の上部空間貸付 横浜市道路局
横浜市道路局は「野庭団地第一雨水調整池」(港南区)の上部空間を民間事業者に貸し付ける。雨水調整池の維持管理や貯留量確保のための改修工事の実施などを条件に、30年の事業用定期借地権契約で民間に貸し付けて、上部空間への建築物整備を認める。2017年3月までに提案審査と価格競争入札による事業者公募手続きを始める方針だ。これに先立ち17年1月にサウンディング型市場調査(事業者との対話)を行って、公募条件などを整理する。
野庭団地第一雨水調整池は港南区野庭町612ノ1の面積5417平方bで、都市計画道路の舞岡上郷線沿いに位置。第2種中高層住居専用地域(建ぺい率60%、容積率150%)、第3種高度地区、準防火地域に指定されている。
地方自治法の改正(06年)により一定条件の下で行政財産を民間に貸し付けられるようになったため、雨水調整池の上部空間も貸し付けて▽新たな収入の確保▽維持管理費の削減▽土地活用による地域の活性化―につなげることになった。
市所管の雨水調整池は全部で225カ所あり、このうち80カ所を公園や多目的広場、ビオトープなどに利活用中。初の対象である野庭団地第一雨水調整池をモデルケースに、他の雨水調整池についても上部空間の貸し付けを検討していく。
サウンディング型市場調査は12月26日の事前説明会(12月21日まで参加申し込み受け付け)を経て、17年1月13・16・17日(17年1月5〜11日に参加申し込み受け付け)の3日間で行う。上部利用の想定施設や事業スキーム、雨水調整池の機能確保、周辺地域への配慮、地域貢献の考え方などを聞くことにしている。
提供:建通新聞社